能まつり道成寺
2025-05-23 10:48:57

桑田貴志 能まつり「道成寺」第15回記念公演の魅力と見どころを徹底解説

桑田貴志 能まつり「道成寺」第15回記念公演



能楽の世界で、特に重要視される演目の一つである「道成寺」。2025年6月29日(日)、この大曲が二十五世観世左近記念観世能楽堂にて特別な公演として上演されます。主催は株式会社深川能舞台で、観世流の能楽師、桑田貴志が15回目の「桑田貴志 能まつり」を開催し、再びこの演目に挑戦します。

公演の概要


「道成寺」は、観世流の能楽師には卒業試験としての側面も持つ演目で、極めて特殊な内容を含んでいます。桑田貴志は、師匠である観世喜之から許可を得て、厳しい稽古を重ね、全力でこの曲と向き合ったのが2009年のこと。今回、15回目の節目を迎え、再び「道成寺」に挑みます。

演目の見どころ


「道成寺」では、演者にとって目を離せない場面の連続が繰り広げられますが、観客にとっては楽しむ要素も満載です。特に注目すべきは、鐘入りの場面で、80kgの大きな釣鐘にタイミングを合わせて演者が飛び込むというスリル満点の展開です。

今回は、特別な演出「赤頭」を取り入れ、シテの衣装も赤頭から緋長袴に変更されます。この緋長袴は、矢来観世家初代の師匠、観世清之が創案したものであり、貴志はこの伝統を受け継ぎ「これぞ矢来観世家の道成寺」と胸を張って演じることでしょう。

詳細なプログラム


公演は以下のスケジュールで進行します。
  • - 仕舞「籠太鼓」 – 観世喜正
  • - 「卒都婆小町」 – 観世喜之
  • - 狂言「樋の酒」 – シテ(太郎冠者)野村万作
  • - 能「道成寺赤頭」
シテ(白拍子・蛇体)桑田貴志
ワキ(道成寺住僧)福王和幸
アイ(能力)野村萬斎
地謡観世喜正

あらすじの紹介


物語は紀伊国、道成寺にある釣鐘の供養のために一人の白拍子(前シテ)が舞い降りるところから始まります。彼女は一心に舞う中、「この鐘が恨めしい」と言いながら釣鐘の中に飛び込んでしまいます。その後、鐘が落下する轟音が響き渡るのです。寺の住職(ワキ)は、昔の山伏に恋をした娘が蛇の姿に変わり、鐘に取り憑いて真実の愛を求める物語を語ります。

本公演では、白拍子がその娘の怨霊であると住職が考え、祈りを捧げる場面が描かれます。祈りに応えて白拍子は蛇体(後シテ)となり、最終的に力尽きて日高川へ飛び込みます。

桑田貴志の経歴


桑田貴志は1971年生まれの観世流能楽師で、観世喜之に師事し、東京都内の舞台に多数出演してきました。特に「道成寺」や「望月」、「安宅」などの作品を披露し、能楽普及活動にも力を入れています。また、深川にある「深川能舞台」を拠点に、さまざまなイベントを行っています。

チケット情報


チケットは「カンフェティ」にて好評発売中。指定席はSS席が12,000円、S席が10,000円、A席が9,000円、自由席は7,000円、学生席は4,000円(要学生証)で購入可能です。開場は開演の60分前となっています。

公演は、舞台芸術の深さを感じることができる特別な機会です。是非ともこの記念日を一緒に祝い、この素晴らしい能の世界を体験しに来てください。


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