演劇『楽屋』東京公演
2025-06-25 20:40:24

演劇『楽屋』の韓国版が東京公演をスタート!新たな魅力を楽しめる舞台が開幕

2025年6月24日、演劇『楽屋』〜流れ去るものはやがてなつかしき〜の韓国人キャストによる来日公演が東京・博品館劇場で始まりました。この舞台は、清水邦夫による名作戯曲を基にした作品で、男女を問わず多くの俳優が一度は挑戦したいと考えるものです。公演は29日まで行われ、韓国版に新しいアレンジを加えて、現代に響く作品に仕上げられています。

『楽屋』の舞台は、役者が待機し、身体を休める楽屋という特殊な場所。ここでは、役者たちが舞台に対する憧れや失敗、恐れといった心の内を語り合います。劇中では、アントン・チェーホフの名作『かもめ』が上演されており、楽屋にいる4人の女優たちがそれぞれの想いや感情を語ります。この演劇は、彼女たちの言葉を通して人が生きる上での葛藤や希望を観客に投げかけるメタファーとなっており、観客は自らの問題として受け取ることができます。

特に印象的なのは、ダブルキャストを含む5人の実力派俳優たちの演技です。彼女たちは各々、映像や舞台で名を馳せた実力者たちばかり。女優Aと女優Bを演じるのは、ソン・オクスクとソ・ヨンヒ。ソン・オクスクは、男役専門の女優Aを短髪でマニッシュに演じ、一方、ソ・ヨンヒは明るくお調子者の女優Bを爽やかに演じます。二人の掛け合いは、まるで漫才のように観客を引き込みつつ、下積み俳優の悲哀や喜びを伝えます。

さらに、女優C役のイ・イルファは、観客を物語の中に一気に引き込む力を持っています。彼女は、実際に『かもめ』の主演女優として自らのセリフを語りながら楽屋に現れ、演劇の喜びだけでなく、それを得るために失ったものの悲しみも表現します。彼女の深い演技は、観客に感動を与え、物語の進行とも密接に関連しています。

女優Dはダブルキャストで、初日の公演では韓国の新鋭キム・ジュヨンが演じました。彼女は、無邪気さと強い自我を持つ若い役者を見事に演じたことで、観客の心に強い印象を残しました。役作りやキャラクターの個性が際立ち、キム・ジュヨンの表現力は特に評価されています。今後、彼女の役を引き継ぐハム・ウンジョンがどのように演じるかも見逃せません。

ここで注目したいのが、清水邦夫の許可を受けて変更されたラストシーンです。このシーンは、『かもめ』から別のチェーホフ作品へと移行します。この最後のセリフには、演劇を通じて現実の世界に対する祈りが込められているように感じ取れます。観客は、この深いメッセージを受け止めながら、2025年の世界を見つめる機会を得るでしょう。

さて、ここで『楽屋』のあらすじをおさらいしましょう。舞台上で『かもめ』が上演される中、楽屋で化粧を整える女優AとBは、自分たちが演じたい役への想いを語り、女優Cがニーナの練習を始めたことで物語が動き出します。女優Dは精神的な悩みを抱えつつ、Cが演じるニーナが自分の役であると信じているため、二人の間に緊張が生まれるのです。物語が進むにつれて、彼女たちの衝突は意外な悲劇へとつながります。

このように、演劇『楽屋』は単なる舞台作品を越え、役者たちの人生や希望、悲しみを描いた深い物語です。東京・博品館劇場での公演は、観客に多くのメッセージを伝える素敵な舞台となることでしょう。ぜひ足を運んで、本作の魅力を感じ取ってみてはいかがでしょうか。


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