革新を続ける篠原刃型
2025-04-15 10:30:28

職人技と先端技術が交差する「篠原刃型」の新たな挑戦

篠原刃型のさらなる挑戦



東京都足立区に位置する「有限会社篠原刃型」は、半世紀以上にわたり革製品やそのパーツの製造を手掛けています。長年培った職人技を生かしながら、近年ではCAD/CAM自動裁断機を導入し、時代の変化に柔軟に対応する姿勢が評価されています。新年度を迎えた今、同社は新たなスタッフを迎え、さらなる成長を目指しています。クリエイターの多様な要求にも応えられる体制を整えています。

職人の技と革新技術



「篠原刃型」を率いる篠原雄二代表は、昭和54年に会社を設立し、以来多彩な革製品のパーツを製造してきました。その中でも特に「抜き型」と呼ばれる金属製型は、靴やバッグ、腕時計のベルトなどの各種パーツに使われています。篠原社長は、「抜き型は単なる金属の型ではなく、長年の経験から生まれた職人の技術の結晶です」と語ります。

同社の抜き型は、特にスウェーデン鋼を使用したものが特徴です。この鋼は、鋭い切れ味と耐摩耗性に優れており、職人の手による細やかな作業が不可欠な曲げ加工も行いやすい材料です。具体的には、「曲げ」作業は十分な経験を持つ職人だからこそ可能なものであり、篠原社長は長年にわたり高い評価を得ています。

時代の変化を捉えた技術革新



しかし、時代の流れとともに商業構造は大きく変わりつつあります。大量生産から小ロット生産への移行が進む中、篠原社長は新たな戦略を必要と感じ、平成24年に息子の助言を受け、CAD/CAM自動革裁断機を導入しました。このシステムは、個々のクリエイターや小規模生産者が求める、少量多品種生産に最適です。パソコンで設計したデザインを基に、複雑な形状の加工も視野に入れることが可能になっています。

クリエイターとの協働



「今やクリエイターは単独でキャンペーンを展開する時代です。CAD/CAM技術を駆使することで、以前のように高い初期投資をしなくとも、小ロットの革製品を作り出すことができる環境を整えていきたい」と篠原社長。今まで以上にニーズに答えられる体制作りを進めています。新たに加入したスタッフと共に、さらなるクリエイティブな挑戦を期待しています。

デジタル革新への適応



篠原社長は、60歳を過ぎてからも新たな技術に挑む姿勢を持っています。「デジタルは全くの未経験だったが、学び続けて今は問題なく扱える。新しいことに挑む姿勢が、未だに道を切り開く力となっている」と言います。

また、製造業の時代の転換についても強く意識しており、今後の展望を「CAD/CAM裁断が主流になると確信している」と話し、小ロットでも需給が見込まれる未来を見据えています。

伝統を受け継ぎつつ新たな価値を創出



篠原刃型が開発した「レザープラネット」などのオリジナル商品は、革の特性を活かした新しい形状取り組みとして注目を集めました。自社の製品が業界でも評価され、さらなる可能性を持った新しいプロジェクトへの意欲が感じられます。今後も「足立ブランド」としてこの地域に根差した企業となり、地域振興にも寄与していく考えです。

「新しいクリエイターとの挑戦に期待しながら、これまでの技術を活かしていきます。足立は多くの職人が集まる場所なので、この地でさらなる進化を遂げた会社として誇りを持ちたい」と篠原社長は締めくくります。これからの篠原刃型の動きに注目が集まります。


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