ROSTO追悼上映<存在証明>
オランダの映像作家ROSTOの遺作『四つの悪夢』をフィーチャーした特集上映<存在証明>が、全国での上映を迎えます。この上映は、彼の独創的なビジョンと作品群を称えるものとして、多くのファンの心をつかむ内容となっています。
ROSTOとは?
ROSTO(本名:ロスト・フォン・デ・プル)は、1969年に生まれ、2019年に惜しくもこの世を去った映像作家であり、音楽家でもありました。彼は独自のスタイルを持つクリエイターで、その作品は短編映画やミュージックビデオに留まらず、ミクスドメディアプロジェクト『Mind My Gap』を通じて展開されました。特に、彼の短編映画『(伝説の)アングロビリー・フィーバーソンの興亡』や『ジョナ/トムベリー』は、国際的な評価を受け、カンヌ国際映画祭でも受賞を果たしました。
特集上映の内容
特集上映では、ROSTOの最後の作品である『四つの悪夢』が中心に据えられています。この作品は、彼の音楽プロジェクト「ザ・レッカーズ」とのコラボレーションによって生まれたもので、15年の歳月を費やして完成しました。また、ドキュメンタリー『すべてが変わったようで、何も変わっちゃいない』も上映され、ROSTOの人生や芸術への情熱を探ります。このドキュメンタリーでは、彼の創作の裏側や、彼が影響を与えた多くのアーティストの証言が紹介されています。
知られざる才能の再評価
ROSTOは、自らの製作スタジオ「ROSTO A.D's」を拠点に、CFやミュージック・ビデオを手掛ける一方で、独自の視点からアートを追求しました。彼の作品には、深い哲学的なテーマや、視覚的なインパクトが詰まっています。「Mind My Gap」では、グラフィック・ノベルや音楽など、様々なメディアを融合させる先進的な試みがなされており、ROSTOの才覚が光ります。
全国公開の日程
この特集上映は、8月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムで先行公開され、その後、全国の映画館で順次上映される予定です。日本ではまだあまり知られていないROSTOの魅力を、ぜひこの機会にご鑑賞ください。
まとめ
ROSTOは彼の死後も、作品を通じて多くの人々にインスピレーションを与え続けています。彼の映画やプロジェクトは、視聴者に新しい視点を提供し、アートの可能性を広げました。特集上映<存在証明>は、ROSTOの遺産を偲び、その影響力を再認識する素晴らしい機会となることでしょう。彼の作品を通じて新たな発見をし、心に残る体験を楽しんでください。