シニア世代の音楽活動が新たな生きがいに、ヤマハの調査結果から見える楽しさとは

シニア世代が楽しむ音楽活動

近年、シニア層の音楽活動が注目を集めています。ヤマハ音楽振興会が実施した「青春ポップス」プログラムの調査結果から、その理由が見えてきました。このプログラムは、受講者数が1万人を超え、約2,600人からの回答を得たもので、シニア世代が音楽を通じて得られる楽しさやストレス発散が明らかになっています。

調査結果の概要

調査の結果、受講者の約69%が「歌ったり踊ったりすることが好き・楽しい」と答えており、音楽活動が彼らにとって重要な楽しみになっていることがわかります。また、62%の人が「気分転換・息抜き」を目的としており、音楽がサポートする心理的な効果も大いに影響していると言えるでしょう。

調査の結果、シニアが普段音楽を聴く媒体として「YouTube等の動画サイト」が54.3%の支持を獲得しました。これは、音楽を楽しむ新しい形として、従来の「テレビの音楽番組」や「CD」を上回る人気を示しています。

コミュニティと豊かな生活

また、人生100年時代において、シニア層のQOL（生活の質）向上は社会的な関心事です。特に、コロナ禍を経て孤立を避けるためのコミュニティの価値が見直されています。「青春ポップス」は、このようなニーズに応えるプログラムへと成長し、多くのシニアが参加していることが証明されています。

このプログラムでは、音楽だけでなく、受講者同士の交流も大切にされており、共に歌い、踊りながら心地よい時間を過ごすことができます。こうした環境が、彼らの生活に生きがいをもたらし、音楽を通じて広がる仲間とのコミュニケーションが生きる力になっているのでしょう。

受講者の年齢・性別とその傾向

調査結果を詳細に見ると、受講者の約90%が女性であり、年代は50代から90代まで幅広いことがわかります。特に60代後半がボリュームゾーンを占めていますが、70代の男性の参加も目立っています。女性は音楽を通じたエンターテイメントを求め、また男性はストリーミングなど多様な方法で音楽を楽しむ傾向があります。

青春ポップスの魅力

「青春ポップス」は、1960〜80年代の名曲を中心に、シニア世代が多くの青春時代に親しまれた楽曲を楽しめるプログラムです。参加者は、カラオケ以上の楽しさを感じながら、思い出の曲を仲間とともに歌い、踊ることができるのです。これによって、音楽の楽しさを再発見し、精神的な満足感を得られることが大きな魅力となっています。

音楽の未来に向けて

調査結果からも明らかなように、シニア世代の音楽活動は今後さらに広がることでしょう。技術の進化によってデジタル媒体の活用が進む中、音楽を介した交流や楽しみが新しい形で確立されていくことが期待されます。ヤマハ音楽振興会は、これからもシニア層の豊かな音楽生活を支える取り組みを継続していくことでしょう。

今後も、「青春ポップス」を通じて、もっと多くのシニアが音楽の楽しさに触れ、仲間との絆を深める素晴らしい機会が生まれることを願ってやみません。