AI技術と演劇の融合が生む新たな舞台『幕ゲキ!! ~monday wars~』
国内初の幕末演劇と生成AIの組み合わせによる新感覚の舞台『幕ゲキ!! ~monday wars~』が、2025年9月に上演される運びとなりました。これは、従来の舞台制作におけるプロセスを根本から見直し、革新的な技術を取り入れたプロジェクトです。制作を手掛けるのは、RainbowWanderlust INC。彼らは、AI技術を駆使することで、ビジュアル制作の新たな地平を開こうとしています。
AI生成技術の導入
このプロジェクトの特徴は、AIツールを複数組み合わせた独自の制作フローにあります。まず、コンセプトやビジュアル要素はChatGPTやPerplexityを用いて生成され、その後、出演キャストの顔を忠実に再現する工程がMyEditによって行われます。最終的なフライヤーやデザインは、Canva、Procreate、Illustratorなどのツールを駆使して完成度の高い作品として仕上がります。
チーフディレクターを務める鈴木康洋は、「AIの力を使うことで、背景や衣装、髪型、メイクに至るまで、細かな部分も自由に表現できるようになった」と語り、AIを活用することで実現する未知の世界観に期待を寄せています。彼の言葉から、AI制作に対する熱い思いが伝わってきます。
参加キャストの声
舞台に月岡藩士・寄居吉右衛門役で出演する西村ゆきさんは、初めてAIで制作されたビジュアルを見たときの感想として、「本当に緑が強い画面に化けるんだ…」と驚きと不安が入り混じった心境を語っています。しかし、仕上がりを見て「迫力と緊迫感の中で、きちんとキャラクターを表現できた」と満足感を示しました。
また、平成ノブシコブシの徳井健太さんは、幕末の町医者・武田長庵役で出演します。彼は、重要な役を担うことに緊張感を抱きつつも、「最後にはワクワクもしている」と新しい挑戦を楽しみにしています。徳井さんは「愛や真の強さとは何か、この舞台を通じてお客様と一緒に答えを見つけていきたい」とコメントしており、その演技に期待が膨らみます。
業界への影響と未来
今回のプロジェクトは、舞台芸術におけるデジタルトランスフォーメーションの一例であり、今後のプリプロダクションにおけるスタンダードになる可能性があります。RainbowWanderlust INCの代表、佐々木綾香氏は「AI技術を利用することで、舞台の魅力や世界観を鮮明に表現できるようになった」と話し、作品制作の新しい可能性に希望を感じています。
この舞台が持つ革新性は、演劇だけでなくローカルからグローバルな文化の流れにも影響を与えることでしょう。彼女はまた、AIはあくまでもツールであり、最終的には人間の感性やクリエイティビティが不可欠であるとも強調しています。これは、演劇の本質を大切にしながらも、新しい可能性を模索する姿勢を示しています。
公演情報とチケット購入
『幕ゲキ!! ~monday wars~』は、2025年9月5日(金)から9月7日(日)までCBGKシブゲキ!!にて上演されます。チケットは公式サイトから購入可能で、オンライン決済によるスムーズな取引が特徴です。
- - 脚本: 三三星由香、関谷信浩
- - 演出・脚本: 井上寛太
- - プロデューサー: 佐々木綾香
出演者リストには、しんむらたかや、西村ゆき、速水映人、徳井健太など多彩な面々が名を連ねており、期待が高まります。舞台がもたらす新たな体験をぜひ劇場でご体感ください。
公式サイトでの詳細やチケット情報もご確認ください。