日本出版販売とオトバンクが共同で児童書音声コンテンツを展開
日本出版販売株式会社(以下、日販)は、株式会社オトバンクと連携し、児童書の音声コンテンツ制作を開始すると発表しました。最初の作品として、「ようかいとりものちょう」(著:大崎悌造、絵:ありがひとし)のオーディオブックが、2025年1月16日から配信される予定です。配信はオトバンクのオーディオブックサービス「audiobook.jp」にて行われ、児童書のさらなる普及が期待されています。
このプロジェクトは「生涯読書」を理念に掲げ、多世代が読書を楽しむための選択肢を提供することを目的としています。オーディオブックの普及は、特に新しい形態の読書体験を求める親子にとって大きなメリットとなるでしょう。実際に最近の調査では、育児中のオーディオブック利用者から「寝る前に聴くことで、親子での読書タイムが増えた」という声が寄せられています。
オーディオブックへの期待
日販とオトバンクはオーディオブックの可能性に注目しており、特に児童書の需要に応じた作品の充実を狙っています。最近の法改正によっても、オーディオブックが公共図書館に取り入れられるようになり、さらなる利用促進が見込まれます。しかし、現在のところ児童書のオーディオブックはまだまれであり、この取り組みによってその数が増えることが期待されています。
今後、幼少期から音を通じて物語に触れることで、読む力や想像力の育成をサポートしていくことにも注力するとのことです。オーディオブックは、子どもたちが自分のペースで読書を楽しむ手助けをし、新しい文化体験の入り口を開いてくれるでしょう。
「ようかいとりものちょう」の魅力
「ようかいとりものちょう」は、妖怪と岡っ引きたちが繰り広げるアクションストーリーで、1巻から4巻までの内容は妖怪お江戸篇、5巻から8巻は天怪篇となっています。第一弾では、主人公が仲間とともに様々な難事件を解決し、続編では強敵と立ち向かう様子が描かれています。このような興味深い物語が音声で楽しめるのは、子どもたちにとって新たな読書の形です。
各巻の価格は1,078円(税込)で、月額聴き放題サービス(1,330円)でも楽しむことができます。この斬新な試みにより、親子でのオーディオブック体験が充実し、読書の楽しさを分かち合う場面が増えることでしょう。
今後の展開
日販とオトバンクは、児童書オーディオコンテンツの拡充に力を入れる考えです。今後も低学年向けの新しい作品を制作し、より多くの子どもたちに音声を通じた読書体験を届ける計画です。図書館向けの販売も予定しており、広がりを見せるこの取り組みに、多くの期待が寄せられています。
オーディオブックという新たな形の読書は、これからますます重要な役割を果たすことでしょう。日販とオトバンクの共同プロジェクトが、どのような影響を及ぼすのか、目が離せません。