2023年、待望の第33回読売演劇大賞が発表されました。この演劇賞は、前年に日本全国で上演された演劇を広く対象とし、特に優れた作品や演者に光を当てる重要な機会となっています。今年の最優秀作品賞に輝いたのは、ケラリーノ・サンドロヴィッチが作・演出を手がけた「最後のドン・キホーテTHE LAST REMAKE of Don Quixote」です。この作品はKAAT神奈川芸術劇場のプロデュースによって上演され、特にその独自の視点とエネルギッシュな演出が観客から高く評価されました。
また、特別賞に相当する「選考委員特別賞」が大倉孝二に贈られました。この賞は、全ての部門から選ばれているため、特筆すべき成果をあげた演劇人や作品に授与される名誉あるものです。大倉氏は、KERAが手がけた「最後のドン・キホーテ」で主演を務め、魅力的なドン・キホーテを力強く体現したことで、この特別賞への選出を果たしました。彼の多才な演技力が光った瞬間でした。
さらに、優秀男優賞には植本純米が選ばれました。彼は「走れ☆星の王子メロス」「近松心中物語」「Downstate」の3つの作品において、その演技力が評価されました。植本は、多様な舞台でキャリアを築き上げており、小劇場から大規模なエンターテイメントまで幅広く活躍しています。受賞対象作品の「走れ☆星の王子メロス」では、名作「走れメロス」と「星の王子さま」に新たな視点を据えたコミカルな演出が好評を博し、また「近松心中物語」では古典名作を現代に蘇らせる新解釈が注目されました。「Downstate」も誠にタイムリーなテーマを扱っており、植本が作品の深みを増す役割を果たしました。加えて、FM世田谷の番組「劇ナビ!」でパーソナリティも務め、演劇の魅力を広めるために尽力しています。
「最後のドン・キホーテ」について、KERAは「作品賞が一番嬉しい。キャストやスタッフ全員が評価されているからだ」と語っており、自身の作品が最優秀と認められたことについて喜びを示しています。この結果は、彼の長年の努力が結実したものであり、演劇業界における重要なページとなったことでしょう。
読売演劇大賞は、演劇の多様性を反映し、幅広い作品に焦点を当てることから、ますますその重要性を増しています。特に今年度は、個々の才能が際立ち、特に注目すべき作品が集まりました。今後の日本の演劇シーンがどう発展していくのか、目が離せません。