国吉歳木朗の個展「Region Free : Reloaded」がCONTRASTで開催！沖縄とNYの文化を融合した新たな試み

国吉歳木朗の個展「Region Free : Reloaded」が開催

何気ない日常に潜む美や文化の交差点を表現する写真家、国吉歳木朗（Tokio Kuniyoshi）の待望の個展「Region Free : Reloaded」が、クリエイティブスタジオ「CONTRAST」で間もなく開催されます。日程は11月29日（土）から12月7日（日）まで。お見逃しなく！

展覧会のテーマ

本展は、国吉が沖縄の文化や素材に根ざした「原点」と、ニューヨークで育まれた「視点」を織り交ぜ、さらに進化させた作品を展示します。「Region Free」というタイトルに込められた意味は、地域の枠を超えて自由な発想で世界を捉え、新たな視覚の冒険をするというものです。観客は、これまでの常識に挑戦する作品たちを通じて、沖縄とニューヨークの間で揺れ動く国吉の感性に触れるチャンスです。

作品の背景と素材

展覧会の主役であるのは、沖縄に伝わる天然素材、琉球石灰岩です。この素材は、自然の時間を経て形作られた結晶や化石を保有しており、その脆さこそが国吉にとって大きな価値を持っています。彼は、この天然素材の独特な質感や風合いに向き合い、先人たちが残した時間の記憶を読み取ろうとしています。琉球石灰岩は、多くの場合、建材として価値が低いために廃棄されてしまう運命にありますが、国吉はその「脆さ」がこそが美の源泉であると主張します。

作品を通じて、私たちもまた、見逃されることの多い価値を再発見することができるでしょう。

展覧会の進化

「Region Free : Reloaded」は、2024年12月から2025年3月にかけて沖縄で開催された個展「Region Free」をベースにした巡回展で、新たな作品や実験的な表現が多数追加されています。沖縄とニューヨークという二つの土地をテーマに、洗練されたアプローチで再構成される本展示では、国吉自身のルーツと現在の感覚を結びつけて表現した作品が多く展示されます。

国吉歳木朗のプロフィール

国吉歳木朗は1980年に沖縄県那覇市で生まれ、2002年に渡米しサンフランシスコで写真を学びました。その後、2006年にニューヨークへと移住。2008年にアーティストビザを取得し、自身の会社「shootinglife LLC」を設立しました。

彼は、人物を中心に撮影活動を行いながらも、ファインアートフォトグラフィの展示にも力を入れ、多くの賞を受賞しています。写真表現の進化を求め、平面の枠を超えたインスタレーションや実験的な作品に挑戦しています。沖縄の色彩感覚や文化、都会的な感性が融合した独自のスタイルを確立し、作品に深みを与えています。

特に、アナログとデジタルの技法を巧みに融合させた彼の作品は、伝統と革新のバランスを見事に保っています。2023年から2025年まではロンドンのファインアートフォトグラフィアワードの審査員も務めており、創作活動の幅を広げています。