舞台『荊棘の途』
2025-12-01 15:17:00

teamキーチェーンが贈る舞台『荊棘の途』、人権問題を見つめ直す新たな試み

新たな舞台が描く歴史の傷跡



2026年1月22日から26日にかけて、teamキーチェーンによる舞台『荊棘の途』が吉祥寺シアターで上演される。この作品は、過去の日本におけるハンセン病患者の隔離政策とその影響をテーマにし、社会問題に鋭く切り込む内容となっている。人権にかかわる深刻な歴史を描くこの舞台は、観客にとって考えるきっかけとなるだろう。

舞台の背景



『荊棘の途』は、1907年から1996年までの長きにわたって続いたハンセン病患者の隔離政策について触れる。法律第11号の制定から始まり、1931年の「癩予防法」やその後の厳しい隔離政策がどのように患者たちの人生を壊していったかを描き出す。患者たちは、自身の存在を否定され、家族から離れ、心身ともに大きな苦痛を強いられてきた。

1943年にアメリカで発表された治療薬プロミンは新たな光を投げかけたが、日本では隔離政策が強化され続けた。1953年には「らい予防法」が制定され、この法律は1996年まで存続し、患者たちの人権は無視され続けた。これらの過去を振り返り、何が人間の尊厳を奪ったのかを問い直す。

作品のあらすじ



舞台は、隔離された施設という名の「死にゆく場所」に設定されている。登場人物たちは、自らの名前すら奪われ、ただ治療目的とされているが、実際は社会から隔絶された存在として扱われている。1943年、治療薬の効果が発表されたものの、隔離政策は依然として続いており、彼らは自由を奪われたままである。

観客は劇中で、「あれは生きているのか?」という問いかけに直面する。これは単なる空虚な疑念ではなく、患者たちの存在意義を問う企みでもある。彼らは、肉体の痛みに耐えながらも、自らの命を取り戻すため、そして再び人間として生きることを目指して奮闘する。

作品の特色



本公演は、多彩なキャストによる演技が楽しめる。岡田奏、マナベペンギン、今井裕也、高良紗那など、teamキーチェーンのメンバーが中心となり、ハンセン病と向き合った人々の歴史を鮮明に描く。さらに、創作の中心には脚本・演出を担当するAzuki氏がいる。この作品は、ただの演劇ではなく、深いメッセージを持つ社会派舞台として成立する。

照明や音響、舞台美術などのスタッフも各分野で腕を振るい、舞台全体のクオリティを高める。観客は、ただの鑑賞者ではなく、作品のメッセージを考えさせられる一員となるだろう。

チケット情報



チケットは、カンフェティにて好評発売中。前売りは4,900円(税込、全席指定)。販売は2026年1月26日0時まで行われ、以降は当日券の取り扱いとなる。公演の詳細やチケットの購入は、公式ホームページを訪れることで確認できる。

公式ホームページ: teamキーチェーン

この舞台『荊棘の途』で、人間の尊厳と生命について深く考え、これからの社会についても見つめ直す機会を持つことを願っている。ぜひ、劇場でその目撃者となってほしい。


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