セミナー「アメリカの放送がつぶれる日」が開催
2025年10月30日(木)、著名な専門家らによるセミナー「アメリカの放送がつぶれる日」が予定されています。このセミナーの目的は、激変するメディア環境の中で、特にアメリカの放送産業が直面している課題を詳細に分析し、将来を見据えることです。
セミナーの概要
本セミナーには、NSI Research社の社長で北米ITアナリストとして知られる若山(テッド)隆氏、京都産業大学の脇浜紀子教授、NTV International Corporation社の社長西山美樹子氏が登場します。彼らはそれぞれの視点から、アメリカの放送業界に関する最新の動向や課題について掘り下げて講義を行います。
開催日時と受講方法
セミナーは午前10時から11時30分までの約1時間半の時間枠で、Zoomウェビナーを通じてライブ配信されます。また、アーカイブ配信も行われ、視聴者は2週間の間に何度でも視聴できるため、忙しい方でも都合に合わせて学ぶことが可能です。
メディア業界の現在と未来
このセミナーでは、アメリカの放送業界が迎えている劇的な変化についての具体的な議論が展開されます。
1. アメリカ放送の構造と収益の変化
若山氏は放送業界の現状を「広告主とネットワーク、ローカル局、多チャンネル事業者の関係性」を踏まえた解説から始めます。特に、視聴者数の減少や、多チャンネル加入者の鈍化、コンテンツのオンデマンド化が進行していることに焦点を当てます。これに伴い、業界全体が再編と変革を余儀なくされています。
2. 競争の激化と映画以外のコンテンツ
放送視聴の減少は特にスポーツやニュース以外のコンテンツに顕著で、多くの視聴者がストリーミングサービスやSNS、ポッドキャストなどの新たなメディアに移行しています。これにより、従来の地上波放送の収益モデルが崩れつつあるという問題が浮上しています。
3. 地上波放送の未来
ドラマ制作の縮小や、地上波からの脱却については、特にDisney、NBCU、WBDなどの放送事業がストリーミングにシフトしている兆候が見られます。若山氏は「2030年には『マイナーメディア』に転落するリスクがある」という予測を示し、今後の地上波放送の存在意義について問いかけます。
4. 質疑応答とディスカッション
セミナーの後半では、西山氏の視点からアメリカ放送産業の変化を現場の観点からどう捉えているかが語られる予定です。さらにパネルディスカッションでは、アメリカの放送局とローカルニュースの関係変化や、ニュースの制作における新たな担い手について議論が行われます。
結論
「アメリカの放送がつぶれる日」というセミナーは、ただの収益化の問題だけでなく、メディアの未来を形作る根本的な議論の場ともなるでしょう。参加者は、アメリカの放送が新しい時代に対応できるのか、一体どのような提案がなされるのか、真摯な視点で学ぶことができるでしょう。興味のある方は、ぜひこの機会を逃さず、参加してみてください。