AI活用が変革するファッション業界
ファッション業界でのAI技術の利用が進化しています。株式会社OpenFashionがワールド社の「Maison AI」を取り入れ、業務の効率化や業績向上を実現した具体的な取組みを紹介したホワイトペーパー『Maison AI Booklet Case of WORLD vol.2』が公開されました。今回はその内容の概要をお届けします。
プロジェクトの背景と目的
OpenFashionはアパレル特化の生成AI技術を活用し、デザインやデータ分析のお手伝いを行っています。「Maison AI」は、アパレル企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのプラットフォームです。この取り組みは、企業のデジタル革新を加速させることを目的にしています。
ホワイトペーパーの内容
今回のホワイトペーパーは、2025年に発表された前回の「Case of WORLD」に続くものです。前回は主にクリエイティブな業務にフォーカスし、EC商品説明文の効率化やスタッフスナップ画像生成を紹介していましたが、今回は異なる部門に焦点を当てています。具体的には、ワールド社の企業コミュニケーション室、事業経営管理室 財務・計数管理部、企業戦略室 AI・イニシアティブの3つの部門の活用事例を掲載しています。
企業コミュニケーション室
この部門では、決算説明会資料の翻訳業務に「Maison AI」を導入しました。外部に委託していた作業が2週間かかっていたものを、なんと5日間に短縮することに成功したのです。AIエージェント「IR翻訳エキスパート」の開発により、前年の決算資料を学習させ、ワールド特有の表現とトーンを再現しました。また、独自用語を辞書化した「ワールド社IR資料特化型用語集ジェネレーター」も新たに開発され、業務の効率化に寄与しています。
事業経営管理室 財務・計数管理部
この部門では、年間530件を超える問い合わせがあり、業務の属人化が課題となっていました。「Maison AI」を使用して「店舗経費・店舗人件費」「粗利・仕入れ在庫計画」「本部経費・本部人件費」の3つのAIエージェントを開発。既存の問い合わせデータを基に、マニュアルとリンク付けることで5ヶ月という短期間で統合されたわけです。このプロジェクトにより、AI未経験の担当者までが主導し、データ整理を通じてチーム内のAI活用のハードルが低下しました。
企業戦略室 AI・イニシアティブ
新設された企業戦略室 AI・イニシアティブは、全社的なAI戦略を推進しています。ファッション業界出身の専門家とITの専門家が協力し、職種別や役職別の研修を行ったり、新技術への迅速な対応を行ったりすることで、組織全体でのAIの利活用を進めています。約2000名以上の社員が「Maison AI」を利用する環境が整備され、次のステップとして「誰もが自然にAIを使いこなせる環境」を目指しています。
まとめ
AI技術の導入によって、ワールド社内での実績が次々と報告されています。異なる業務領域で成功を収めているだけに、このトレンドは他の企業にも影響を与えるでしょう。今後もこの分野での進化から目が離せません。