ヤマハとピティナの共同研究
2025-12-18 13:45:34

ヤマハとピティナ、ピアノ演奏計測で新たな研究をスタート

ヤマハとピティナの共同研究が始動



ヤマハ株式会社と全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)は、ピアノ演奏の多面的な計測を行う新たな共同研究を11月から開始しました。この研究は、演奏技術の向上を図り、ピアノ教育の新しい可能性を模索するもので、高精度なデータ収集を通じて実現へと至ります。

研究背景



昨今、ピアノ教育においては「生徒の演奏過程を可視化したい」「客観的なデータに基づく練習を行いたい」といった要望が高まっています。演奏の分析を科学的に行うためには、音や楽器動作等のデータを多角的に収集し、同時に確認する環境が求められます。しかし、これを教育現場で一から構築するには高い専門性と資金が必要となり、理想的なシステムの導入は難しいのが現実です。

このような中、ヤマハはその技術と知見を生かし、ピティナとの協力の下で新たな教育研究を進めることで、演奏技術の発展を目指すことにしました。これにより、演奏データの収集、分析、活用を一体化させた研究サイクルを確立し、ピアニストや指導者に役立つ知見を提供します。

各組織の役割



ピティナの役割



ピティナは、ピアノ教育に関する専門知識と演奏データを提供します。特に、ピアノ指導や継続的な学びに関する情報、ピティナ・ピアノコンペティションで蓄積された多くのデータがその資源となります。さらに、ピティナの会員が演奏データ計測システムを用いて得たデータも研究に利用されます。

ヤマハの役割



ヤマハは、演奏データ計測システムを提供します。具体的には、自動演奏機能付きピアノ「Disklavier™」を使用し、鍵盤のタッチやハンマーの動き、ペダルの操作、演奏のタイミングなど高精度なデータを計測します。また、演奏の音をマイクで収録することに加え、マルチアングルカメラにより演奏映像も取得します。

共同研究の運営



今回の研究では、ピティナに在籍するピアニストの協力を得ながら、ヤマハの「Disklavier」を用いた演奏データの計測が実施されます。MIDIデータに加え、鍵盤やハンマーの動きが記録され、演奏過程を詳しく分析することができるのです。レッスンや練習時の演奏を映像として共有し、得られたデータを基にした議論を行うことで、演奏科学の進展を促します。

ヤマハの演奏計測技術



ヤマハは、演奏者の動作を深く理解するための取り組みとしてさまざまなデータを収集し分析しています。そのシステムは「人の動きから音が出るまで」の過程を多様なデータで記録します。映像データとセンサーデータの高精度な同期が可能であり、演奏という現象を多角的かつ統合的に捉えることができるのです。この取り組みにより、演奏者は自らの演奏について新たな洞察を得ることが期待されます。

ピティナについて



全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)は、1966年に設立された団体で、ピアノ指導者の育成や評価、学習者への発表の場の提供など幅広い事業を行っています。今回の共同研究を通じて、ピアノ教育の新たな展開が期待されるとともに、演奏者の成長を支える新たな制度の構築につながるでしょう。これからのピアノ教育において、研究とデータの融合は欠かせない要素となりそうです。


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