マックイーンが2025年春夏キャンペーンをコンセプト「バンシー」で発表

マックイーンの2025年春夏コレクションの魅力

アレキサンダー・マックイーンは、2025年春夏キャンペーンを発表しました。このコレクションは、アイルランドの伝承に登場する神秘的な存在、「バンシー」から着想を得ています。グレン・ルックフォードによる撮影とディレクションによって、城、陸地、海岸を舞台にした物語が展開し、登場人物たちの間にある不思議なつながりが描かれています。

ショーン・マクギアー、クリエイティブ・ディレクターは、バンシーについて次のように語っています。「彼女は私の幼少期の想像の中で非常に印象的なキャラクターであり、最近では新たな意味を持つようになりました。バンシーは他者とのつながりを生み出す自由な存在だと思っています。彼女を具現化したコレクションが今回は展開されています。」

このコレクションでは、シャープで独自のテーラリングが目を引きます。クモの巣レースやプリーツシフォン、シルククレポン、さらに細く裂かれたシルクオーガンザといった、美しいファブリックを用いたアイテムが手作業で仕上げられ、細部にまでこだわりが詰まっています。カラーパレットも印象的で、アイボリー、シルバーグレー、ブラックに加え、イエローとオレンジがアクセントを添え、力強さと儚さの絶妙なバランスを表現しています。

また、アクセサリーも見逃せないポイントです。バンシーの言い伝えにインスパイアを受けた彫刻的なデザインのジュエリーが揃い、全体的に神秘的な雰囲気を醸し出しています。

クリエイティブチーム

この春夏コレクションに関わったクリエイティブチームも豪華です。クリエイティブ・ディレクターにはショーン・マクギアーが、フォトグラファー兼ディレクターにはグレン・ルックフォードが起用され、アートディレクションはクリストファー・シモンズが担当しています。スタイリストのサラ・リチャードソン、キャスティングディレクターのジュリア・ラング、ヘアスタイリストのゲイリー・ギル、メイクアップはダニエル・サルトロム、ネイルはアマ・クワシーが手がけています。動きを演出するのはメシャック・ヘンリーが担当し、また、プロダクションにはファラゴ・プロジェクツが関わっています。

モデリングを務めたのは、リビー・ベネット、サラ・カバレロ、リ・チェン・ユアン、オーウェン・ラッパーズバーグ、アジュス・サミュエル、ドータ・シディベ、リナ・ジャンの7名です。

音楽とその背景

さらにこのキャンペーンの音楽は、サウス・ロンドンのアーティスト、ハートワームズの「Consistent Dedication」が使用されています。ジョジョ・オルムのソロプロジェクトである彼女の音楽は、暗いシンセポップにゴシックな美学を取り入れ、独特のポストパンクエレクトロニックサウンドを生み出しています。彼女の歌詞は文学的な質を持ち、魅力的なボーカルと力強いギターリフ、心地よいリズムが交差しています。

このように、アレキサンダー・マックイーンの2025年春夏コレクションは、アイルランドの伝承「バンシー」の神秘性を表現した魅力的な作品となっています。興味のある方は、ぜひウェブサイトや店舗でチェックしてみてください。