STYLYが目指すLBE開発の民主化
株式会社STYLYが、Location-Based Entertainment(LBE)コンテンツ制作を促進するためのオープンソースプロジェクトを発表しました。この新しい取り組みは、クリエイティブエージェンシーや制作会社を対象に、Unityを用いてより多くのクリエイターが没入型体験を簡単に製作できる環境を整えることを目指しています。
オープンソースプロジェクトの狙い
このプロジェクトの主な目的は、XR(AR/VR/MR)を通じた没入体験の開発における技術的な敷居を下げ、創造的リソースが容易に活かせるようにすることです。また、高品質な没入体験を生み出すエコシステムの構築を岐路にしています。
プロジェクトの特徴
- - 通信機能の提供: 多数のヘッドマウントディスプレイ(HMD)が同時に接続可能なLBEコンテンツに必要不可欠な通信機能を備えています。
- - 軽量・高速動作: 最大50台のデバイスを同期させながら滑らかな動作を実現します。
- - 幅広い対応: 様々なメーカーのHMDに対応しており、既存のプロジェクトへの導入や新規プロジェクトの構築が容易です。
SDK群の利用について
今回STYLYが提供するSDK群は、Apache License 2.0またはMITライセンスの下で無償で利用可能です。商用・非商用を問わず、企業や個人が柔軟に活用できます。今後は、商業施設でのLBEコンテンツ体験の提供を目指したオペレーションソフトウェアサービスも計画しています。
LBEとは何か
LBEは、特定の場所に行かないと体験できない没入型エンターテインメントを意味します。テーマパークや大型商業施設、ミュージアムなどでリアル空間とデジタル体験が融合し、高品質な没入体験を提供しています。近年、XRデバイスの性能向上や体験型消費の拡大により、LBEの形態は多様化しています。
LBE市場の成長と課題
2024年にはLBE市場が54億7,000万米ドル、2029年には153億3,000万米ドルに到達すると予測されています。しかし同時に、コンテンツ制作が技術的に難易度が高く、時間とコストを要するという課題も浮き彫りになっています。特に、ハードウェアの複雑化や運用の難しさが新たな体験のスケールを妨げる要因となっています。これらの問題を解決するため、STYLYでは軽量で高速なネットワークモジュールをオープンソースプロジェクトとして提供することにしました。
具体的な機能と利用環境
本プロジェクトが提供するSDKには、利用者の物理的な位置とバーチャルな空間の位置を同時に管理できるTransform同期機能や、サーバーサイドロジックを実装できる機能も含まれています。また、Unity開発環境を使用するための要件も整えられています。
未来に向けた取り組み
STYLYはこのプロジェクトを通じて、多くのクリエイターや事業者がLBEに参入できる環境を整備し、高品質なコンテンツを次々と生み出していくことを目指しています。STYLYは、デジタルとフィジカルを結ぶ空間レイヤープラットフォームを提供し、クリエイティビティと新たな文化の創出を支援しています。
の詳細は、
こちらから確認できます。STYLYは、今後もクリエイターたちの創造する力を引き出し、新しい未来を作っていくことに挑戦していきます。