ウィーン・フィル陸前高田
2025-11-13 12:55:03

ウィーン・フィルが陸前高田市で「こどもたちのためのコンサート2025」を開催

ウィーン・フィルが陸前高田市で「こどもたちのためのコンサート2025」を開催



2025年11月9日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバー9名が日本に来日し、岩手県陸前高田市で「こどもたちのためのコンサート2025」を開催しました。このイベントは、公益財団法人サントリー芸術財団が設立した「ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金」の一環として行われています。この基金は、震災の影響を受けた地域の子供たちに音楽を通じて希望と笑顔を提供することを目的としています。

ウィーン・フィルのメンバーは、世界的に認められたオーケストラの一員であり、これまでも被災地を定期的に訪れ、困難に直面する子供たちへの支援を行ってきました。今回は特に、東日本大震災からの復興を支援するためのコンサートに臨み、その意義深い活動を継続しています。

思いを共有するボランティアの活動



この日のイベントでは、ウィーン・フィルメンバーの訪問に先立ち、参加者はまず「東日本大震災津波伝承館」を見学しました。楽団員たちは、震災の影響をじかに経験した地域の歴史や苦難に触れ、次代への希望について深く考える機会となりました。ガイドの説明に耳を傾け、多くの質問が飛ぶなど、熱心に過ごしている様子が印象的でした。

続いて、高田松原津波復興祈念公園にて献花を行い、犠牲者への追悼を捧げました。そして、陸前高田市の追悼施設「刻銘碑」では、ヴァイオリニストのベンジャミン・モリソンがバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを演奏。彼の音楽は静かに犠牲者の無念を和らげるかのようでした。

こどもたちとの交流



コンサート前には、地元の岩手県立高田高校吹奏楽部のメンバーたちと、ウィーン・フィルの団員との交流会が行われました。このプレイベントでは、オーケストラの奏者たちと直接話し、演奏指導を受ける貴重な機会が与えられました。生徒たちは「憧れのオーケストラのメンバーと直接交流することができて、感激しました」と感想を語りました。これはただの演奏会ではなく、子供たちへの特別な音楽教育の場でもありました。

感慨深いコンサートの開催



そして、いよいよ陸前高田市民文化会館(奇跡の一本松ホール)にて、約300名の子供たちや一般の方々を招いてコンサートを開催。会場は2011年の震災で全壊し、この新しいホールが作られたこと自体が復興のシンボルとなっています。

演奏は、ウィーン・フィルのメンバーによるヴァンハルとラハナーの二つの作品が披露され、参加者はその素晴らしい演奏に耳を傾けました。演奏後、楽団長のダニエル・フロシャウアーは、「言葉に尽くせないほどの思い、震災の深い悲しみを感じた。音楽が持つ力を改めて考えさせられた」と語っています。

このような活動を通じて、ウィーン・フィルと日本の未来を担う子供たちとの交流は、今後も続いていくことでしょう。音楽を通じた支援は、単なる復興活動にとどまらず、心に希望を灯すのに貢献しています。

今後の活動にも注目が集まります。


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