高橋一生主演ドラマ
2025-04-09 16:31:26

高橋一生主演ドラマ化決定!坂上泉『渚の螢火』が文庫化

高橋一生主演ドラマ化決定!『渚の螢火』文庫化



今年の秋、WOWOWで放送される「連続ドラマW 1972 渚の螢火」の主演を務める高橋一生さん。その原作となる坂上泉著の小説『渚の螢火』がこの度、双葉文庫から刊行されることになりました。物語は、1972年5月15日の沖縄本土復帰を背景に、ドル札から円への交換作業が行われていた時期に発生した銀行襲撃事件を描いています。

知られざる歴史背景を持つ作品



物語の舞台は、本土復帰を控えた沖縄。ドル札を円に交換するために進められていた現金の回収作業中、偶然にも現金輸送車が襲われるという衝撃的な事件が発生します。その被害額は100万ドル、当時のレートで約3億円以上にのぼり、政府にとっては外交問題に発展しかねない重大事件です。

琉球政府及び琉球警察は、事件の公表を避けるため、秘密裏に特別捜査班を編成。真栄田太一という警部補が事件の捜査を担当することになります。彼は様々な葛藤を抱えながら、この難題に挑むことになるのです。

戦後沖縄の複雑な現実



坂上さんの作品は、戦中から戦後にかけて、沖縄の人々がどのように翻弄されてきたかを描写しており、サスペンスとしてだけでなく、沖縄の歴史に対する深い理解も取り込まれています。主人公が直面する現実の理不尽さや矛盾は、当時の特殊な社会状況を浮き彫りにしており、その描写が読者に緊迫感を覚えさせます。

さらに、物語のクライマックスが沖縄返還の日に結びつくことで、作品全体が一つの円環を描くように構成されている点も注目に値します。文庫恋のページをめくるごとに、読者は高度な外交問題と個々の人間ドラマが交錯するこの豊かな世界に引き込まれていくことでしょう。解説を寄せた谷津矢車氏も、このスマートな終盤に感銘を受けたと述べています。

著者坂上泉のプロフィール



坂上泉さんは1990年兵庫県生まれ。東京大学で近代史を専攻した後、一般企業に勤務しつつも文筆活動を続けています。彼は第26回松本清張賞を受賞した『明治大阪へぼ侍西南戦役遊撃壮兵実記』でデビューを果たし、改題版『へぼ侍』で広く知られるように。第164回直木三十五賞にもノミネートされるなど、その実力を多方面で証明しています。

ドラマ情報



高橋一生主演の『渚の螢火』ドラマ版は、2025年秋にWOWOWにて放送予定です。脚本は常盤司郎と倉田健次が手がけ、監督は平山秀幸が担当します。また、音楽は安川午朗が担当し、制作プロダクションは東北新社が行います。公式サイトも開設され、ファンにとって非常に楽しみな作品となるでしょう。

まとめ



『渚の螢火』は、歴史の影を背負ったサスペンス小説として、多くの読者に新たな視点を提供する力を持っています。まさにこの機会に、ぜひ手に取っていただきたい作品です。高橋一生主演のドラマも期待が高まります。


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