的場浩司特別防犯支援官、150周年イベントで詐欺防止を訴え
警視庁中央警察署が創立150周年を迎えたことを記念し、特別防犯イベントが開催されました。このイベントには、特別防犯支援官の的場浩司氏がゲストとして参加し、特殊詐欺の現状やその対策に関する重要なメッセージを発信しました。このイベントは、詐欺被害が増加する中で多くの人々がその認識を高めることを目的としています。
急増する特殊詐欺の実態
特に注目されたのは、近年急増している「ニセ警察官」を名乗る詐欺の手口です。的場氏の説明によって、特に20代から30代の若者たちがターゲットとなりやすいことが強調されました。令和7年11月時点で、中央警察署管内における詐欺被害は30件、被害総額は約4億4,500万円に達し、前年比で大幅に増加しているとの報告がありました。今まさに、あなた自身にも危険が迫っているかもしれないということを、的場氏は強く警告しました。
また、具体的な詐欺の方法についても詳細に語られました。犯人は、一般市民を不安にさせるような言葉を用い、LINEなどのSNSでのビデオ通話を通じて巧妙にアプローチしてきます。このような手法に騙されないためには、警察官がそのような情報をSNSで提示することはないという事実を理解しておくことが重要です。さらに、「お金の話を持ち出してきたら、それは詐欺です」と注意を促しました。
被害防止策としての国際電話番号の利用休止
続けて、的場氏は被害防止策として「国際電話番号の利用休止」の重要性についても語りました。現在、特殊詐欺の電話の約80%が国際電話を利用したものだということが明らかになりました。このため、固定電話の国際電話利用を停止することが、効果的な対策の一つであると闡明しました。会場では参加者がその場で手続きを行うことができ、的場氏の直接の指導を受ける貴重な機会となりました。
音楽で考える防犯
イベントの後半では「歌と共に防犯啓発」というコーナーが設けられ、演歌歌手の岩本公水さん、多岐川舞子さんが登壇し、歌声を披露しました。この時間は、参加者にとって防犯について考える良い機会となりました。特に岩本さんは「歌を通じて防犯について考えるきっかけになれば嬉しい」と述べ、詐欺の危険性を身近な問題としてお伝えすることが大切であると訴えました。
多岐川さんも同様に、誰しも詐欺に遭う可能性があることを認識し、それを防ぐために歌の力で心に響くメッセージを届けようとしていました。非常に心温まる時間でありながらも、非常に重要な思いを届けるものとなりました。
この特別防犯イベントを通じて、多くの参加者が詐欺防止に対する認識を新たにし、実生活においても防犯を意識することの重要性を再確認したことでしょう。今後も、こうした取り組みが続くことで、地域社会全体の防犯意識が高まることが期待されます。