地域のつながりを強化する新たな「広域リージョン連携推進要綱」の誕生

地域の未来を見据えた新たな枠組み

令和7年9月2日、総務省は「広域リージョン連携推進要綱」を制定した。この要綱の制定は、石破内閣総理大臣が令和7年1月24日に行った施政方針演説の中で表明された、地方創生2.0および「令和の日本列島改造」に伴う重要な取り組みのひとつである。地方創生2.0は、地方の活性化を目指す野心的な構想であり、地域の連携を強化することが大きな柱として位置付けられている。

広域連携の意義と目的

「広域リージョン連携推進要綱」の策定は、複数の都道府県が協働し、経済団体や地方公共団体など多様な主体が連携して地域プロジェクトに取り組む新しい枠組みを創設することを目指している。これにより、地域の特性やニーズに合った取り組みが推進され、地方の経済や社会基盤が一層強化されることが期待されている。

この要綱では、地域の特性を生かしたプロジェクトの選定基準や、連携の進め方など具体的な方針が示されており、地域ごとの競争力や魅力を高めるための基盤づくりが進められる。特に、周辺地域と連携することで資源の有効活用や広域的な視点での問題解決が図られる。

新たな枠組みの具体例

広域リージョン連携の具体的な計画としては、例えば観光資源を共有することによる共同プロモーションや、物流の効率化を促進するためのインフラ整備による地域経済の活性化が挙げられる。また、環境問題に対する共同対策や高齢者福祉施策の共有など、さまざまな分野での連携が考えられ、地域全体の底上げが期待される。

総務省の役割と今後の展望

総務省としては、この要綱の普及を図り、地方公共団体に対して通知を行うとともに、地域ごとの取組進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて支援していく方針だ。このように、中央からの支援を受けながら各地域が自立し、創意工夫を凝らした取り組みを進めることが重要になる。

「広域リージョン連携推進要綱」に関する詳細は、総務省の公式ホームページに掲載されているので、ぜひ一度チェックしてみてほしい。地域の未来を描くこの取り組みが、今後どのように発展していくのか、期待が高まる。