180°Immersive Video実験
2026-07-14 10:38:20

視聴者の心理を揺さぶる180°Immersive Videoの実証実験を発表

視聴者の心理を揺さぶる180°Immersive Videoの実証実験



株式会社博報堂DYホールディングスと空間インテリジェンスカンパニーである株式会社MESONが共同で実施した180°Immersive Videoの実証実験の結果が発表されました。この研究の目的は、映像の撮影距離が視聴者にどのような心理的影響を与えるのかを探ることです。

Immersive Videoによる新しい視聴体験



Immersive Videoとは、観る者が映像の中に没入したような感覚を味わえる新しい映像メディアです。従来の2D映像とは異なり、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使用することで、視聴者は映像空間に入り込んでいるかのような体験を提供されます。このような感覚をもたらす「プレゼンス」という概念が、コンテンツの演者に対する親近感や心理的な距離感にどのように影響するのかは、これまであまり検証されてきませんでした。

撮影距離の影響を測定した実験



本実験では、STU48の4期研究生による楽曲「出航」のライブパフォーマンスを素材に、撮影距離の異なる2パターンの180°Immersive Videoを制作しました。高プレゼンス条件(1,200mmの距離)と低プレゼンス条件(7,600mmの距離)で比較しました。両条件とも同じ楽曲、演者、振付、会場で構成され、撮影位置のみを変更しました。

参加者はSTU48のSNSを通じて募集し、ファンクラブの会員と未入会のファンをそれぞれコアファン、ライトファンと定義しました。各グループから12名ずつが、HMDを用いて異なる映像体験を行いました。

主な成果と考察



実験の結果、高プレゼンス条件での映像を視聴した参加者は、以下のように自己のプレゼンスが高まったと報告しました。
  • - 「その場にいるように感じた」
  • - 「映像内の視点位置に自分がいるように感じた」
  • - 「演者とアイコンタクトをしたくなった」

これにより、視聴者が実際に映像空間の中にいると感じるかの感覚が、演者への心理的な近さに強く影響していることが示唆されました。

特に、高プレゼンス映像を体験したライトファンは、映像体験前のコアファンと同等の心理的近さに達し、顧客育成の潜在的な効果が見込まれることが明らかになりました。

研究の今後の展望



博報堂DYホールディングスとMESONは、この研究結果を踏まえ、Immersive VideoおよびXR技術を用いた新たな顧客体験やファン体験の可能性を探っていく予定です。物理的に現地に足を運ぶことなく、参加者が対象に近く感じられる体験は、エンターテインメントやスポーツ、観光など、さまざまな分野に応用できることが期待されます。

実証実験にかかわった企業、MESON、コンセント、CRAZY TVの持つ技術や知見を結集し、今後も新たな体験価値を提供できるよう取り組んでいくことが重要です。

この成果は、事前に公開された論文「Enhancing Presence, Deepening Fan Intensity」に詳述されおり、心理的近接性の測定や、ファンのエンゲージメント向上に関する分析が行われています。

今後、業界全体がこのような新しい体験を通じて活性化することが期待されます。両社の今後の展開に注目です。
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