浪曲名人会の開催が迫る!観客を魅了する意気込み
国立文楽劇場での浪曲名人会が、1985年の開演以来、毎年恒例となっている。関西浪曲界を代表する実力派の浪曲師たちが、一堂に会する貴重な機会だ。今年の大トリは、昨年に人間国宝に認定された京山幸枝若が務める。
京山幸枝若の演目『尾張大八』
京山幸枝若は、今回の演目『尾張大八』について「この物語は少し長いものですが、堅苦しい部分もあるけれど、全体を通して面白いストーリーです。主人公の大八が、お殿様の暴れ馬を止める様子が見どころで、阿呆を装っている彼が見せるある瞬間の賢さが特に印象的です」と語る。
彼は引き続き浪曲の未来を担う重要な役割を担っていることを自覚し、「浪曲に注目が集まる中、私もその発展に寄与できるよう、精一杯努めていきたい」と意気込む。
一風亭初月のアプローチ
一風亭初月も、演目『尾張大八』を担当し、「このネタはキセルの使い方や細かい芸に富んでおり、阿呆さと賢さをうまく切り替えながら語る難しい内容です」と語る。彼は三味線でもキャラクターを弾き分ける技術を駆使し、「皆さんに楽しんでいただけるよう、全力で演じたい」と話した。
初月はまた、春野恵子によるネタ『大高源吾笹売りの條』でも演奏をする。「忠臣蔵を題材にした全く異なる2つの演目を同日で演じるので、自分の気持ちをうまく切り替えられるよう、特に気合を入れます。」
沢村さくらの情熱
沢村さくらは、『男一匹天野屋利兵衛』を演じる予定だ。「国立文楽劇場は私にとって憧れの場所。初めて立ったときの感動は忘れられません。今回は、主人公が赤穂義士のために内密に武器を準備する場面で、子供が火責めにあうシーンが特に印象深いです」と語る。
彼女はその痛ましい場面を三味線でどう表現するかに挑戦し、「観客の皆さんの心に響く演奏を届けたい」と決意を新たにした。
虹友美の特権
虹友美は、三原佐知子の演目『異国の母』に出演。彼女は三原師匠の舞台が素晴らしく、「近くで演奏し、彼女に心地よく演じていただけることを光栄に思っています。弾きすぎず、心を込めた演奏を心掛けます」と決意を明かす。
公演情報
この浪曲名人会は、2025年2月22日(土)に国立文楽劇場にて開催される。開演時間は午後1時で、終演予定は午後4時20分。チケットは4,200円、学生は2,900円。予約は電話やインターネットで2025年1月18日(土)から開始予定だ。詳しくは公式ウェブサイトをチェックしてほしい。音楽と物語の美しさが共演するこの特別な公演を見逃さないでほしい。