物価高騰が買い物スタイルを変える
近年、物価が高騰している影響で、多くの消費者がその買い物スタイルを変化させていることが明らかになりました。この動向を株式会社mitorizが実施した調査をもとに探ってみましょう。
調査概要
株式会社mitorizが行った「食品と日用品の買い物に関する調査」では、2,993人の消費者を対象にした結果が報告されました。調査期間は2025年10月21日から10月24日までで、物価高に伴う購買行動の変化や、衝動買いの動機について詳しく分析されています。
買い物スタイルの変化
調査結果によると、驚くべきことに83.4%の消費者が買い物スタイルに変化を感じていると回答しています。この中でも特に30代の高い割合が目立ちますが、他の年代と比べても大差ありません。この結果から、物価高が世代を超えて広範囲に影響を与えていることが伺えます。
ポイント還元やキャッシュレス決済の利用
買い物スタイルの変化について問われた結果、40.8%の消費者が「ポイント還元やキャッシュレス決済のキャンペーンを活用している」と答えています。お得感を感じることができる買い物スタイルが定着してきている様子がうかがえます。続いて38.4%の消費者は「価格の安い商品を選ぶ傾向が強まった」と回答し、価格意識が高まっていることも特徴的です。
さらに、36.0%の人々は「セールや特売日にまとめ買いを意識するようになった」と答え、より計画的に買い物を行う姿勢が見受けられます。
衝動買いの実態
調査では、日常的に衝動買いを経験する人が57.3%に上ります。具体的には「よくする」と答えた人が10.6%、「たまにする」が45.2%でした。また、約8割の消費者がまとめ買いを行っていることもわかりました。これは特に必要な時にまとめて購入する傾向が見られ、経済的な理由が背景にあると言えるでしょう。
衝動買いの要因
衝動買いをする理由について分析したところ、最も多かったのは「期間限定や数量限定に惹かれたから」という回答で40.9%に上りました。例えば、店頭での目に留まる商品や、POP広告が消費者の関心を引く要因になっていることがわかります。さらに、陳列されている商品が視覚的に魅力的であることも、衝動買いを促進しているようです。
衝動買い商品ランキング
実際に衝動買いしやすい商品についての調査では、「お菓子類」が58.0%で最も多い結果となりました。甘いものやスナックは、手軽なご褒美感を提供し、つい手に取ってしまう商品として特に人気です。また、続いて「日配スイーツ」や「惣菜」といった即食可能な商品が名を連ねており、これも購入の際に影響を与えています。こうした傾向は、特に若い世代において顕著です。
結論
物価高騰の影響により、消費者の買い物スタイルは変化を余儀なくされています。ポイント還元やキャッシュレス決済のキャンペーンを利用した節約志向が広がり、即座に手に取ることのできる商品が購買の中心となっている現在、その影響は今後も続くと考えられます。この状況を踏まえ、企業や小売業者も新たな戦略を見出す必要があるでしょう。