2026年3月9日、ドイツのデュッセルドルフ地方裁判所は、フェンダー ミュージカル インストゥルメンツ コーポレーション(FMIC)が誇る代表的なギター、Stratocaster®のボディデザインに関する重要な判決を下しました。この判決により、Stratocaster®はドイツ及び欧州連合(EU)において広範な著作権保護を受けることが認められ、フェンダーは同デザインを使用したギターの製造や販売に対して法的な措置を取る権利を明確に得ました。
この判決は、中国の楽器製造会社であるYiwu Philharmonic Musical Instruments Co.が、フェンダーのStratocaster®のボディ形状を違法に模倣したエレキギターを製造・販売していたことが背景にあり、裁判所はその製品が著作権法に抵触すると認定しました。
FMICの法務担当であるAarash Darroodiは、この判決がStratocaster®の創作性を確認する重要なものだと述べ、フェンダーのデザインと知的財産を今後も守っていく決意を示しました。「プレイヤーがフェンダーのギターに触れるときには、その職人技と品質、歴史的な背景を信頼できる環境を提供することが重要です」と強調しています。
判決は、EUおよびドイツにおける最新の著作権法の解釈に合致しており、製品デザインが従来の意匠権を超えて、著作権による保護を受けることが可能であることを示しています。また、製造国にかかわらず、侵害製品がドイツを含むEU内で販売される場合には、責任が問われることも確認されました。
今回の判決により、Yiwu Philharmonic Musical Instruments Co.は、今後Stratocaster®のボディ形状を用いたギターをドイツおよびEUでの製造・販売することが禁止されます。もしこれに違反した場合、最大25万ユーロの罰金や、罰金が執行できない場合には最高6か月の拘禁刑が科されるリスクもあります。
フェンダーは今回の判決がギター業界の革新や健全な競争を妨げるものではなく、明確な権利侵害への正当な反応であると述べています。また、彼らは今後もオリジナリティや新しいデザインの価値を支える姿勢を示しています。この判決は、ミュージシャンにとっても、フェンダー製品の真実性と品質基準の維持につながることでしょう。これにより、模倣品との混同を避け、オリジナルのフェンダーギターの価値とコレクタビリティが守られることが期待されます。
Stratocaster®のデザインは音楽文化において70年以上の歴史を持つもので、1954年に誕生以来、フェンダーはその象徴的な楽器で無数の音楽シーンを形成しました。FMICのCEO、Edward “Bud” Coleは「Stratocaster®は音楽史上最もアイコニックな楽器デザインのひとつです。私たちのデザインを守ることは、アーティストやビルダーの遺産を守ることでもあります」と語り、オリジナリティの重要性を再確認しました。
FMICは、1946年の創立以来、音楽界に革新をもたらし続けており、フェンダー、SQUIER、GRETSCHなど多くのブランドを通じて、高品質の楽器を提供しています。また、デジタル部門の取り組みを進め、プレイヤーが様々な音楽ステージで創造的な表現をできるよう尽力しています。2026年には創業80周年を迎え、創業者レオ・フェンダーのビジョンを受け継ぎながら、音楽への愛を共有し続けることを目指しています。