Fender Custom Shopが発表したエイドリアン・ヤングの新シグネイチャーモデルの魅力

Fender Custom Shopの新シグネチャーモデル

Fender Custom Shopは、エイドリアン・ヤングによる新しいシグネイチャーモデル『Limited Edition Masterbuilt Adrian Younge Jazz Bass®』を発表しました。このモデルは、エイドリアンの独特な個性や豊かな創造性を反映した革新的な楽器となっており、デザインには1960年代後期のインスピレーションが色濃く表れています。特徴的なAged Silver Sparkleラッカー仕上げやハーフフレットレス仕様のネック、さらには二種類の内蔵エフェクトを搭載したこのジャズベースは、エイドリアンとFender Custom Shopのコラボレーションによって生まれた新たな表現の可能性を伝えています。

このシグネイチャーモデルは、2025年8月27日（水）より、Fender Flagship TokyoやFender Custom Shopのショーケースディーラーでの受注が開始される予定です。

エイドリアン・ヤングの音楽の軌跡

エイドリアン・ヤングは、2000年に壮大なソロEP『Venice Dawn』で初めて世にその名を知らしめました。その楽曲は彼のソウルクラシックやヒップホップへの愛情が詰まったもので、少数ながらも熱心なファンを引きつけました。9年後には、映画『Black Dynamite』のサウンドトラックをリリースし、その際のプロデューススキルとベースプレイの卓越性が高く評価され、多くのリスナーを魅了しました。

その後もエイドリアンは、レコード店の設立やケンドリック・ラマーの音楽プロデュース、さらには伝説的なレコードレーベル『Jazz Is Dead』の創設など、さまざまな道を切り開いてきました。彼のキャリアを通じて一貫して見られるものとして、「純粋な芸術性」への探求があり、音楽への真摯な愛情が彼の作品の根底に流れています。

シグネイチャーモデルの特徴

この新しいジャズベースの設計は、エイドリアンが愛するヴィンテージのアナログ録音機材や彼独自のプレイスタイルをふんだんに取り入れています。Fender Custom Shopの製品開発ディレクター、チェイス・ポールは「アーティストの独特の個性を楽器として具現化することは簡単ではない。しかし、エイドリアンのスタイル取得がこのベースに見事に反映されています」と語っています。

さらに、Fender Custom Shopマスタービルダーのリーヴァイ・ペリーは、エイドリアンと緊密に連携してこのモデルを制作しました。Aged Silver Sparkleラッカー仕上げやダークローズウッドの指板は、非常に美しく調和し、見た目だけでなく音響的にも特別なものに仕上がっています。ピックアップもユニークな構成で、Custom Shop Hand-Wound ‘62 Split Single-Coil Precision Bass®やCurtis Novak BS-DSピックアップを採用し、温かみのあるサウンドとパンチの効いたミッドレンジを提供します。

進化するギター性能

特に注目すべきは、このモデルに搭載された内蔵エフェクトです。60年代風のファズやスクエア波トレモロといったエフェクトを簡単に切り替えられるため、プレイヤーはさまざまな音楽スタイルをシームレスに表現できるのです。また、10フレット以降のフレットレス部分を活かすことで、ファンクからメロディックなパターンまで幅広いサウンドスケープを探索することができます。

リーヴァイ・ペリーは「このベースには過去のクラシックなフェンダーらしさが息づいている一方、新しく革新的な要素が盛り込まれています。エイドリアンに敬意を表するような、素晴らしい融合を目指しました」と述べています。

動画での紹介

最後に、エイドリアン自身がこのシグネイチャーモデルの魅力を語る動画『In Conversation with Adrian Younge』が、Fender公式YouTubeチャンネルで公開されています。興味のある方はぜひご覧ください。エイドリアン・ヤングの音楽とパフォーマンスが、この特別なジャズベースによってどのように進化していくのか、ぜひ注目してみてください。