横浜の伝統文化を再興するプロジェクト
2025年秋、横浜DMCが新たに「横浜芸者応援プロジェクト」を発足させました。このプロジェクトは、横浜の伝統文化である「横浜芸者」を現代に再興し、地域住民や観光客に向けてその魅力を広めることを目的としています。横浜にはかつて10の花街が存在し、252名の芸妓が活躍していた歴史がありますが、震災や戦争によってその文化は一度衰退しました。しかし、2017年に横浜芸妓組合が再発足し、再び活動が息を吹き返しています。
横浜芸者の起源は東海道の「神奈川宿」に遡り、開港後は外国人客をもてなすために洋楽やダンスを取り入れた独自の文化が形成されました。そのため、横浜芸者は他の地域の芸者とは異なり、ハイブリッドな文化を展開しています。現在、本プロジェクトはこの「横浜芸者」を地域の文化資源と位置づけ、観光の促進と文化の伝承を進める活動を行っています。
プロジェクトの主な目的
- - 横浜の歴史を再価値化する: 横浜の独特な歴史や文化を活用し、観光都市としての魅力を強化するための取り組みがなされます。
- - 横浜芸者のストーリー発信: 市民や観光客に向けて、横浜芸者の背景やストーリーを知ってもらう機会を増やします。
- - 文化の継承: 神奈川宿から続く文化の歴史を活かし、未来のまちづくりに生かす様々なアクションが行われます。
- - 日中の活動の強化: 従来の夜のお座敷に加え、MICE(会議、インセンティブ、コンベンション、展示会)やクルーズ、国際会議など、日中の出番を増やしていく予定です。
主な取り組み内容
- - 自主公演の定期開催: 演舞公演を定期的に行い、パフォーマンスの定着化を目指します。また、横浜芸者に関連する楽曲のアレンジも進めます。
- - 公的イベントでの出演拡大: 地元イベントや国際的なMICE、クルーズへの出演を積極的に進めて、横浜芸者を広く知ってもらいます。
- - 広報活動の強化: 公式サイトやSNSを通じて広報活動を行い、グッズの販売やデジタル企画を展開します。
- - 人材育成の体制構築: 見習いから準芸者までの育成プログラムを整え、文化の継承を担う人材を育てます。
今後のビジョン
- - 見番の再構築: 横浜に「見番」と呼ばれる芸者文化拠点を再構築し、地域の文化の中心地となることを目指します。
- - 国際水準のホスピタリティ集団: 海外VIPを含む多様な顧客に対応できる、国際基準のホスピタリティを提供する集団を目指します。
- - 横浜独自の文化の確立: 横浜の新たな象徴とも言える“ハイブリッド芸者”文化を再興し、ブランドとして確立する取り組みを進めます。
応援サポーターの募集
現在、「横浜芸者応援サポーター」を募集しています。個人でも法人でも参加でき、名入れ提灯の掲出や、イベント招待、ウェブサイトでの紹介など、様々な特典を用意しています。興味のある方はぜひ、特設サイトをチェックしてください。詳細情報は
こちらをご覧ください。
このプロジェクトは横浜の文化的背景を活かしつつ、新たな観光視点を提供します。市民と観光者の皆さんが、横浜の伝統文化「横浜芸者」を再認識し、その魅力を感じられる機会となることでしょう。