96歳の女性と語る戦争の記憶と平和への思い

特別番組『わたくし96歳〜あの時16だったわたしが、今伝えたいこと〜』

80年の時を経て、今なお戦争の記憶を語り継ぐ意義を探る特別番組が放送されます。ジャパンエフエムネットワークによるこの番組は、96歳の森田富美子さんが中心となり、彼女の戦争体験を交えつつ、平和について深く考える内容となっています。進行役には、被爆3世である長濱ねるが選ばれ、彼女の優しさと真剣さが話を引き立てます。

森田さんは1945年、16歳のときに長崎で被爆し、それ以来、人生の中で受けた心の傷や平和の大切さを訴え続けてきました。特番では、彼女が「#戦争反対」や「#核兵器廃絶」といったメッセージを発信する様子や、彼女の現在の活動、また63年の人生で経験した出来事について語られます。

番組の中では、森田さんの娘である森田京子さんも登場し、母の歩みや思いについてのエピソードを一緒に語ります。特に、母親から受け継いだメッセージ「人を頼らず、一人一人がしっかり考えてほしい」という言葉が番組の核心を成します。

特番では1945年8月9日の長崎の情景を森田さんが具体的に描写し、その恐怖と痛ましい記憶を共有します。当時、多くの人々が突然の出来事に翻弄され、命を落としたことへの思いは、彼女の心の中でも未だ深い傷として残り、改めて戦争の悲惨さを実感させます。

また、現代における戦争・紛争についても言及し、例えばアメリカ同時多発テロ事件やロシアのウクライナ侵攻、さらにはガザ地区での激動など、今も続く世界の争いに対する彼女の考え方が示されます。

「この一度きりの人生をどう生きるか。自分の体を大切にしながら、日々の楽しみを持ち続けることが重要」と話す森田さん。日々の散歩やトレーニング、美味しいものを食べること、野球観戦など、日常生活の中に平和の意識を織り交ぜる彼女の語りは、未来を担う若者たちがどのように平和を築いていくべきかを考えるきっかけを与えます。

番組には、森田さんの母校である長崎女子高等学校からの学生のメッセージも含まれ、若い世代がどのように戦争を捉え、平和について考えているか紹介されます。この世代にも伝えたい森田さんの思いは、まさに「未来を見据えた平和への提言」と言えるでしょう。

特別番組の詳細やオンエア情報は、各局のタイムテーブルを確認することで得られます。また、聴取できる地域に住んでいる方は、radikoを使用して、放送を視聴することができます。

最後に、番組内にはハンバートハンバートの「教訓1」やコトリンゴの「悲しくてやりきれない」、さらに井上陽水の「結詞」など感動的な楽曲が流れ、視聴者の心に訴える渦巻く思いを一層深めることでしょう。

この番組を通じて、80年間続く戦争の記憶と平和への願いが、次世代へと受け継がれていくことを願ってやみません。