半世紀の時を経て蘇る「必殺」名優達の熱い想い集

半世紀の歴史を持つ「必殺」シリーズに迫る

1972年に始まり、長きにわたり多くのファンに愛され続けている「必殺」シリーズ。この度、待望の書籍『「必殺」を生きた名優たち』が2025年12月16日に発売される。本書は、シリーズの魅力をより深く味わうための貴重なインタビュー集であり、著者は埼玉県出身の神尾将一である。

名優たちの語る「必殺」とは

本書では、2002年から2008年にかけて不定期刊行されていた「時代劇マガジン」に掲載された名優たちのインタビューが収められている。緒形拳、山﨑努、藤田まことなど、あの時代の名優たちがどのようにして「必殺」という作品に命を吹き込んだのか、その想いや経験が鮮やかに描かれている。撮影現場の熱気や、互いへの信頼感が伝わるインタビューは、一つ一つが読み応えのあるものとなっている。

作品への愛情が伝わる一冊

「必殺」ファンにとっては、懐かしの名優たちの言葉に再会できる機会でもあり、これから初めてシリーズに触れる人にとっては、その深い世界観を知るための入門書ともなるだろう。「必殺」シリーズは時代が変わっても鮮やかさを失わず、今もなお多くの支持を集めている。本書はそんな作品への愛が凝縮された、永久保存版の記録集である。

収録キャストと著者について

収録される名優たちを見てみると、緒形拳や林与一、中村玉緒など、そうそうたるメンバーが揃っている。これにより、当時の俳優たちの思い出や撮影秘話、互いの絆などを感じ取ることができる。特別収録として作曲家の平尾昌晃のインタビューも掲載され、音楽面からの視点も盛り込まれている。

著者の神尾将一は、98年に漫画家デビューを果たし、99年からはライター業に邁進してきた経歴を持つ。時代劇や特撮のレポートを多数手がけ、多岐にわたるメディアで活躍している。彼の視点から描かれた本書には、作品への深い理解と情熱が込められている。