J-CULTURE FEST presents 詩楽劇「八雲立つ」開幕
2025年12月29日から東京国際フォーラムホールB7で始まる、J-CULTURE FEST presents詩楽劇「八雲立つ」のゲネプロ取材会が行われました。このイベントは、日本の伝統文化と現代の形を融合させ、観客に新たな価値を提供することを目的としています。J-CULTURE FESTは、2017年に東京国際フォーラムの20周年を記念して開始され、毎年開催されています。
この詩楽劇は、神々に触れ、穢れを払い新たな年を祝うというテーマを持っています。2022年から2023年にかけての年末年始に行われた作品を基にしており、古代日本の神話を現代に伝える魅力的な内容です。舞台では、荒魂と八岐大蛇の物語や、須佐之男の成長といった日本の神々の物語が展開される予定です。
出演者には、尾上右近、紅ゆずる、佐藤流司などの実力派が名を連ね、日本の古典芸能と音楽が渾然一体となります。観客は、壮麗な装束を纏ったプロフェッショナルたちが繰り広げるパフォーマンスを通して、深い感動と共に日本の神話の世界に浸ることができるでしょう。
独自のアプローチによる演出
取材会には、構成・演出を担当する尾上菊之丞が登壇し、今回の演出の特徴について説明しました。菊之丞は「普段はあまり触れ合わない方々と協力し、歌、踊り、芝居が一体となる瞬間を大事にしました」と語っています。出演者たちもお互いに刺激し合いながら、稽古を通じて高めあうことに意義を感じているようです。
主演の右近は、この3年間の経験をもとに成長を実感しており、今回の共演者たちとの稽古を楽しんでいると述べました。紅も装束への特別な思いを語り、衣裳に込められた意味を理解し、気を引き締める重要性を感じている様子でした。
舞台の内容と見どころ
本作は、2025年の穢れを祓う神職による修祓から始まります。その後、イザナギとイザナミの神生みの物語が神秘的に展開されます。歌舞伎を元にした演出に加え、ヴァイオリンを用いた現代的な音楽と、和太鼓のリズムが融合し、観客を魅了します。
劇中では、昔ながらの神話を紹介するシーンもあり、訪れることで古事記や日本神話について学びながら楽しむことができます。また、石見神楽を取り入れた「大蛇タンゴ」や、須佐之男の豪快な戦いの場面も見どころです。演者たちの個性が引き立つ舞台は、観る者に圧倒的な感動を与えることでしょう。
音楽も重要な要素です。ヴァイオリニストの川井郁子は「和洋の融合により生まれる音楽の躍動感が楽しめる」と期待を寄せています。観客は、様々なシーンにおける音楽の役割を楽しむことができるでしょう。
公演情報とワークショップ
詩楽劇「八雲立つ」は、2025年12月29日から31日までの公演が決定しています。また、ホールB5では、「和の伝統に親しむ」ワークショップや企画展も行われます。親子で楽しむ体験が提供され、訪れる人々に日本文化をより身近に感じてもらう機会が設けられています。
チケットはすでに販売中で、詳細な情報は公式ウェブサイトから確認できます。年末の特別な時間を、華やかな舞台とともに過ごすチャンスをお見逃しなく。