父の日に心温まるエピソードを募集した『アルプス席の母』

『アルプス席の母』父への想いをつなげるキャンペーン

2025年の本屋大賞で第2位に輝いた早見和真の『アルプス席の母』は、連続して11万部以上の発行部数を誇ります。この感動的な物語は、高校球児を持つ母親の奮闘を描いており、この夏の甲子園予選を控えた家庭に温かい影響を与えています。

SNSキャンペーン「#アルプス席の父」

6月15日(日)の「父の日」に向けて、小学館は「アルプス席の父」と題したSNSキャンペーンを実施しました。この企画では、日頃の感謝の気持ちや思い出を込めた投稿を募集しました。参加者からは200件以上の投稿が寄せられ、父と子の絆に基づく心温まるエピソードが集まりました。

投稿は、家族の思い出や感謝の言葉、さらには父の支えがどのように奮闘の日々を形作ってきたかが語られており、多くの方々が共感する姿勢が見受けられました。これは、普段言葉にしづらい父への思いを形にする素晴らしい機会でした。

受賞エピソードの紹介

キャンペーンの中から選ばれた10名には、作品をテーマにしたオリジナルデザインの図書カードと応援の象徴である“応援メガホン”のセットがプレゼントされました。ここでは、掲載された感動的なエピソードの一部をご紹介します。

- 反抗期を迎えた高校生の投稿からは、砲丸投げの都大会に一人で臨む様子。その結果は振るわなかったものの、帰宅後の「声だしゃよかったのに」という父の一言が心の支えとなったというエピソードが印象的でした。

- 吹奏楽コンクールでの緊張を抱えていた投稿者は、終演後に父から「いい音だったな」と言われた一言を心に残されていました。その不器用な笑顔が思い出となり、忘れられない感謝の気持ちを伝えています。

- 結婚の報告を電話でする際、普段無口な父が短い言葉で受け入れてくれた記憶がある投稿者。数ヶ月後に夫との初対面の際に「笑ってくれてたらそれでいい」と言ってくれたことが、子どもにとってどれほど大きな意味を持つかを教えてくれました。

- 自分が駅員になった理由は、父が駅員だったからという投稿者。その姿を見て憧れ、自分も同じ道を歩むことを決めたという物語は、親の背中がどれほど子どもに影響を与えるのかを感じさせます。

- 大病に関わる優しい父のエピソードでは、子どもたちに「ごめんね」と謝り続ける姿に感動を覚えます。退院後、大好きと言うことを決意した投稿者。親子の絆とは何かを考えさせられます。

- 受験生の背中を押すメモに込められた優しさ。この不起動なメッセージが、困難に立ち向かう力となったことは多くの人々が共感する感動的な瞬間でした。

- 一度だけ観に来てくれた運動会の投稿者。イベントを楽しめることができたのは父のおかげであるとの気持ちが、多くの参加者の心を温めました。

結び

このように、父の日に寄せられたエピソードは、著書『アルプス席の母』のテーマである「静かな応援」というメッセージと共鳴し、心温まる記憶を呼び起こしました。この作品が多くの人に親しまれ、感謝の思いを形にする機会を提供していることは、家族の絆を深める一つの手段となっています。これからも『アルプス席の母』の温かなストーリーが多くの読者の心を掴み続けることと思います。