TASCAM『DR-10L Pro』の進化
TASCAMが誇る録音機『DR-10L Pro』に、タイムコード同期を強化する最新ファームウェアV2.0が発表されました。このアップデートにより、新たにLTC(リニアタイムコード)によるジャムシンク機能が追加され、より多様な録音シーンでの使用が可能になっています。これまではBluetooth®を介したタイムコード同期が主流でしたが、今回のアップデートでさらに幅広い対応が実現されました。
LTCによるジャムシンクとは?
LTCによるジャムシンクは、外部のタイムコードジェネレーターから直接信号を受け取り、『DR-10L Pro』のマイク入力端子に接続するだけで、即座にタイムコードが同期される便利な機能です。これにより、TASCAMの自社製タイムコードジェネレーター『FR-AV2』や他社製のTentacle Syncなどとの連携が容易に行えるようになります。この柔軟性は、特に動画撮影や結婚式の撮影、YouTube収録など、様々な環境で活用されることでしょう。
シンプルな同期システムの構築
新機能では、タイムコードマスターからの接続数に制限がないため、必要であれば話者の数に応じて複数台の『DR-10L Pro』を用意し、シンプルな同期システムを構築することが可能です。これにより、大規模なプロジェクトの録音でも安心して対応できるでしょう。
DR-10L Proの特徴
この録音機には軽量でコンパクトな設計が施されており、ウェアラブル性にも優れています。付属するピンマイク(ラべリアマイク)は1.6mの長さがあり、録音環境に応じた柔軟な運用が可能です。また、32bitフロート録音とデュアルADコンバーターが搭載されており、事前の入力レベル調整なしで、ささやき声から叫び声までクリアに録音することができます。
さらに、大容量のmicroSDXCカード(最大512GB)に対応し、長時間の録音が可能です。単4形電池2本で、最大24.5時間の長時間駆動を実現。外出先での使用にも適しています。また、リモートコントロールアプリ『TASCAM RECORDER CONNECT』を使用することで、最大5台の『DR-10L Pro』を同時に監視・制御することも可能です。この機能も、大規模な収録やイベントでの同期をよりスムーズにさせるでしょう。
新しくなった機能による可能性
ファームウェアV2.0によるLTCジャムシンク機能の追加は、特に音質や効率が求められる場面での録音環境を一変させる可能性を秘めています。ユーザーはこれまで以上に簡単にタイムコードの同期ができ、プロフェッショナルな音声収録を実現する道が開かれます。
まとめ
TASCAMの『DR-10L Pro』は、その音質と耐久性で多くの録音現場に支持されています。今回のファームウェアV2.0のリリースにより、さらなる進化を遂げ、多様なシーンでの活用が期待されています。音響のプロフェッショナルが求めるトータルソリューションを提供し続けるTASCAM。その新しい一歩は、録音の今と未来を変えるかもしれません。
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