黒柳徹子、その言葉たちが私たちを照らす
黒柳徹子の新作書籍『トットあした』が、2025年6月26日に刊行される。この作品は彼女の半生を振り返り、様々な人から受け取った言葉がどのように彼女の人生を支えてきたかを描いた自伝だ。
言葉の力
本書では小学校を退学になり、トモエ学園で再出発した頃のエピソードから始まる。校長先生が彼女にかけた「君は、本当は、いい子なんだよ!」という言葉は、徹子さんの心に響き、彼女を支える力となった。これを機に、彼女は自分自身を見つめ直していく。一方、92歳になった今も舞台に立ち続ける徹子さんに勇気を与えたのは、杉村春子さんの言葉だった。
このような重厚な言葉が本書の随所に散りばめられており、読む者に深い感動を与える。黒柳徹子が人生の難所を乗り越える際に、どれほど言葉が大切であるかを再認識させられる。
初めての海外、そしてユニセフの活動
著書の中で特に印象的なエピソードは、彼女が初めて海外に出た際のエピソードだ。1961年、アメリカに訪れた徹子さんは、シカゴの市長に日本の東京都知事からのメッセージを届ける役割を任された。「その際、テレビ女優第1号として、まるでアイドルのように扱われていた」と振り返る彼女は、この出来事が大きな転機であったと語る。その後、ユニセフの親善大使としての活動も学びに満ちたものだった。
名言集としての価値
本書は名言集としても楽しむことができる。さまざまな人物からの言葉が織り交ぜられており、一読するだけで心が温かくなる。その中でも、向田邦子や久米宏、さらには著名な俳優たちの言葉に触れることで、読者は思わず笑顔になるであろう。特に「あなたの、そのままが、いいんです!」というメッセージは、多くの人に勇気を与えるものだ。
終わりがあると思いきや新たな始まり
書籍のタイトル『トットあした』は、黒柳徹子が少女時代から愛してやまない『風と共に去りぬ』の一節からインスピレーションを得ている。終わることもあれば、新たな始まりもあるというシンプルで深いメッセージが心に響く。読者にとっては、日常生活の中で困難を乗り越える勇気を与えてくれる一冊になるだろう。
書籍概要
『トットあした』は四六判変型ソフトカバーで定価1760円(税込)、ISBN978-4-10-355008-2とし、詳細は
こちらのリンクから確認できる。現役92歳の黒柳徹子が綴る自伝、ぜひ手に取ってみてほしい。
この作品は、ただの自伝を超えた、生きるヒントが豊富に詰まった魅力的な一冊であることが、間違いなく言える。