映画『国宝』の照明師が語る、光が生み出すドラマの裏側

映画『国宝』の魅力を支える職人技

映画『国宝』は、李相日監督による歌舞伎の世界を舞台にした最新作です。その壮大な映像を支えるのが、照明技師・中村裕樹氏です。彼の手による“光”の演出が、作品の美しさと感情を引き立てています。

今回、REX GEARメディアでは、中村氏へのインタビューを行い、その職人としての視点や思いを掘り下げました。この特集は、彼のもとで助手を務めた中須岳士氏との対談形式で進められ、映画のクライマックスを含むさまざまなシーンでの照明演出について語られました。特に「鷺娘」や「曽根崎心中」のシーンでは、光がどう演出されたのか、詳細に解説されています。

照明と演技の共演

中村氏は「鷺娘」について、照明の演出がいかに俳優の表現に寄り添ったかを語っています。特に印象に残るのは、俳優・吉沢くんの演技に合わせたムービングスポットの使用です。「光が追いきれないこともあるけれど、それが逆に良かった」と中村氏は述べています。映画の最後には、手動で光を操作し、「厳かに舞い降りる感じで」との指示が出されました。彼の言葉の通り、照明と演技が絶妙に融合し、ラストシーンを作り出しています。

映画制作の裏側を探る

本企画では、YouTubeにより映像での対談を通じ、現場の緊迫感や照明のダイナミクスを体感することができます。また、テキストでは照明設計に関する詳細な解説も行われ、技術的な背景を詳しく知ることができます。特にキャッチライトや影の使い方は、映画の印象を決定づける重要な要素です。

さらに、本編には未公開の舞台裏映像やメイキング写真も豊富に取り入れられており、作品制作の現場をより身近に感じることができます。

REX GEARメディアの役割

REX GEARメディアは、株式会社REXが運営する映像制作に関わる技術者たちの声を届けるプラットフォームです。照明、カメラ、音響など、さまざまな技術者のリアルな視点を通じて、映像がどのように創り出されるのかを深く掘り下げていきます。今後も、国内外の映像技術者への取材を続け、彼らの知見や技術を発信していく予定です。