髙橋透が語るDJの先駆者の足跡
音楽の歴史において、DJという存在がどれほど重要な役割を果たしてきたかは、言うまでもありません。特に、日本においてDJ活動が本格化したのは1970年代からで、その先駆者として名を馳せたのが髙橋透氏です。彼が著した自伝的書籍『DJバカ一代』が、初版から18年の時を経て、2025年4月30日に電子書籍としてリリースされることが発表されました。
この書籍は、1975年から1995年にかけてのディスコとクラブの黄金時代を追体験することができる貴重な一冊です。六本木や赤坂、さらにはニューヨークの名だたるクラブの数々が登場し、髙橋氏はその当時の熱狂を自らの言葉で語ります。特に、ラリー・レヴァンとの交流について知ることができる点は、音楽ファンにとっても魅力的です。
音楽とクラブシーンの変遷
『DJバカ一代』には、以下の内容が収められています:
1.
ソウルディスコに魅せられて (1975-1980・東京)
髙橋氏のDJとしての出発点であるソウルディスコの魅力や、魅了された背景が語られます。
2.
ダンスクラブ〈ザ・セイント〉の奇跡 (1980-1981・NY)
ニューヨークのクラブシーンに身を投じ、そこでの貴重な体験が描かれています。
3.
クラブへの移行とニューウェーブ旋風 (1981-1986・東京)
DJシーンの変化や、ニューウェーブがどのように影響を与えたかについては興味深い視点が提供されています。
4.
〈パラダイス・ガラージ〉とハウス創世記 (1986-1989・NY)
初期ハウスミュージックの体験から、音楽の地平が広がっていく様子が伝わります。
5.
巨大クラブの金字塔、芝浦〈ゴールド〉 (1989-1995・東京)
国内クラブの象徴ともいえる場所でのDJ活動が、どのように展開されたのかを知ることができます。
大衆文化を映し出す視点
松岡正剛氏も本書を取り上げ、彼自身の回想の中で「闇」と「毒」が消えた90年代のクラブシーンを振り返り、髙橋氏の回想の持つ価値を高く評価しています。
ディスコとクラブの歴史は、それに関わった人々の思い出そのものでもあります。髙橋氏の自伝は、単なる音楽の歴史書ではなく、当時の文化や社会背景も浮き彫りにしています。
この電子書籍のリリースを機に、読者は懐かしい東京やニューヨークの熱い夜に思いを馳せることができるでしょう。DJの存在がどのように音楽シーンを変革してきたのかを知ることで、今後の音楽やダンスカルチャーに対する視点も広がるはずです。
書籍情報
- - タイトル: DJバカ一代 ディスコとクラブの黄金時代を紐解くDJ先駆者の自伝的ストーリー1975-1995
- - 著者: 髙橋透
- - 価格: 1,760円(本体1,600円+税10%)
- - 電子版発売日: 2025年4月30日
- - 発行: リットーミュージック
詳細な情報は
こちらからご確認ください。
音楽の深い歴史と文化を感じられる『DJバカ一代』を、ぜひ手に取ってみてください。