安藤玉恵さんが語る昭和の商店街と家族の物語
俳優・安藤玉恵さんが5月28日に初エッセイ『とんかつ屋のたまちゃん』を出版しました。彼女の故郷である東京の荒川区尾久にあるとんかつ屋『どん平』を舞台に、家族と商店街の思い出を綴ったこの本は、安藤さんの演技力の源流とも言える日々の記録が詰まっています。
家族と商店街の魅力
安藤さんの実家『どん平』は、テレビドラマ「孤独のグルメ」でも紹介された名店。祖母を中心に生き抜いてきた家族の姿、放蕩三昧の祖父、太宰治好きのファンキーな母など、やんちゃなエピソードが語られています。街の人々も含めた周囲の個性豊かなキャラクターたちが、昭和の風情を彩ります。
安藤さんは、「私の周囲には面白い人たちがたくさんいて、彼らとの日々が今の私を形作っている」と語ります。自身のルーツを探る中で当時の商店街を振り返ることが、演技や役者としての道に影響を与えたと振り返る安藤さん。その中で生まれた物語が、読者へのメッセージとなっています。
エッセイ集の内容
目次では「宮前商店会」の紹介から始まり、家族に関するエピソードへとつながる構成となっています。安藤さん自身が当時の情景を生き生きと再現し、まるでそこにいるかのような感覚を呼び起こします。安藤さんの筆致は、単なる回想にとどまらず、時代を超えて移りゆく街と人々の物語を描き出しています。
トーク&サイン会の開催
さらに本書の発売を記念して、6月6日には芳林堂書店高田馬場店でトーク&サイン会が行われる予定です。ゲストには文筆家の清田隆之さんを招き、安藤さんと共に本書のテーマをさらに深堀りする内容になるでしょう。安藤さんは「私たちの共通の記憶が、どんな風に人の心に残っていくのか、一緒に考えていきたい」と意気込みを語っています。
彼女のプロフィールと注目すべき作品
安藤玉恵さんは1976年生まれで、東京都荒川区出身です。演劇に熱中した大学時代を経て、映画やテレビドラマで幅広く活躍しています。彼女は映画『夢売るふたり』で最優秀助演女優賞を受賞し、その確かな演技力により多くのファンを惹きつけています。連続テレビ小説『あまちゃん』や『らんまん』など、多くの名作にも出演し、今回が初の著書となるのです。
書誌情報
書籍タイトル:『とんかつ屋のたまちゃん』
著者:安藤玉恵
出版社:幻冬舎
定価:1400円(税別)
発売日:2025年5月28日
ISBN:9784344044111
ページ数:124ページ
ブックデザイン:岡本歌織
カバーイラスト:アサバマリエ
この新しいエッセイが、あなたの心に深く残ることを願っています。安藤玉恵さんの家族と街の物語をぜひ手に取って、お楽しみください。