AIとXRが融合した新たな映像制作空間「DNP XR STUDIO」東京・市谷に開設

DNP XR STUDIOの革命的な開設

2025年11月13日、大日本印刷株式会社（以下、DNP）は、東京・市谷にバーチャルプロダクションスタジオ「DNP XR STUDIO」を正式にオープンします。このスタジオは、AI（人工知能）とXR（Extended Reality）を融合した全く新しい映像制作環境を提供することを目的に設計されています。

新しい映像制作の幕開け

近年、広告、音楽、ゲーム、ライブ配信といった多様な分野でXRと3D映像の需要が急増しています。しかしながら、ロケ地の確保、人材不足、天候による撮影の遅延など、制作現場が直面する課題も多いのが現状です。DNP XR STUDIOは、これらの問題を解決するために、AI技術とXR技術を融合させ、効率的かつ高品質な映像制作を実現します。

スタジオの特長

このスタジオには、多機能を備えた最新の設備が整っています。業界標準のモーションキャプチャシステムやLEDウォール、グリーンバックなどが完備されており、Unreal EngineやUnityを用いたリアルタイム合成も可能です。これにより、現場で完成映像をリアルタイムで確認しながら撮影を進めることができます。

さらに、生成AIを活用し、撮影前後の背景生成やレンダリングを効率化し、柔軟な変更にも対応します。このため、初めてXR映像を制作する企業も、専属のプロデューサーや技術スタッフのサポートを受けながら安心して利用できる環境が整っています。

共創の場としての役割

DNPは「共創の場」を目指し、積極的に業界パートナーとの連携を深めています。Activ8社やカディンチェ社、ズーパーズース社とのおもな業務提携により、業界全体の活性化を目指す姿勢は明確です。また、一般社団法人XRコンソーシアムと連携し、業界の発展に貢献する新たな取り組みも行っています。

想定されるユースケース

DNP XR STUDIOでは、さまざまなユースケースを考慮した制作が可能です。モーションキャプチャを利用したバーチャルライブの収録や、実写とCGの合成を行った映像制作、さらには独自のアニメキャラクターの表現など、多岐にわたります。また、広告やミュージックビデオでは、1日で複数の世界観を撮影し、即日ティザー映像を公開することも可能です。

魅力的なロケーション

この新しいスタジオは、アクセスしやすい都心に位置し、地下駐車場にも直結しているため、利便性が高いのも特長です。2025年の開設に向け、利用受付は同年10月20日から開始予定です。

今後の展望

DNPはこのスタジオを通じて、映像制作会社や広告主など、幅広いパートナーに向け利用を促進し、2029年度には2億円の売上目標を掲げています。次世代の映像制作手法を普及させ、映像業界全体の活性化と市場拡大に力を入れていく方針です。

「DNP XR STUDIO」は、映像制作に新たな風を吹き込む場として期待されており、日本発の共創による映像表現が今後どのように展開されるのか、非常に楽しみです。