戦後80年の思いを込めて再演!『青色と灰色の境界線』
2025年8月、久留米シティプラザで行われる演劇『青色と灰色の境界線』は、戦後80年を迎えるこの特別な年に、再度上演されます。本作は、久留米空襲を題材にしたもので、地域に住む若い世代の子どもたちが登引作家・演出家のもとで創り上げた物語です。元々は合同会社AI KAGo Projectの代表である入部亜佳子さんが2010年に高校演劇部で制作した《久留米大空襲》が原作となっており、2023年版は脚本演出家の林将平さんにより新たな視点が加えられています。
昨年、久留米市近郊に住む子役たちが参加したこの作品は、彼らの続投に加え、オーディションで選ばれた新しいキャストも加わることで、より多様な表現が期待されます。再演では、戦争や平和、命の価値を問う時間を提供することを目指しています。
作品の概要
『青色と灰色の境界線』は、昭和20年8月11日の久留米市を舞台にしています。この日は久留米市において、636発・159トンの焼夷弾が投下され、市街地の約7割が焼失し、多くの尊い命が失われました。この悲劇を背景にした物語が、どのように現代と繋がっているのかを観客に思考させることを目的としています。
公演の中で、平和に関する資料展示も行われ、子どもたちから大人まで、久留米の歴史や空襲について理解を深めることができます。今回の再演に際しては、久留米市長の原口新五氏からの応援メッセージも寄せられ、地域に根ざした取り組みを積極的に支援する姿勢が伺えます。
公演の詳細
- - 公演日時:2025年8月13日(水)18:30(青)、14日(木)13:30(灰)・18:30(青)、15日(金)13:30(灰)
- - 会場:久留米シティプラザ 久留米座(福岡県久留米市六ツ門町8-1)
- - チケット料金:前売大人2,800円、小中高校生1,000円(当日券は+200円)
- - チケット販売: 劇場やネットでのご購入が可能です。
出演者たち
今回のキャストには、過去の演劇で活躍した子役たちが名を連ねています。代表的な出演者には、池上八恵(灰)や古賀桜花(青)などがいます。彼らはお互いに競い合いながら役に取り組み、物語にさらなる深みをもたらしています。
制作チーム
制作はAI KAGo Projectが行い、脚本・演出は林将平さんが担当。また、テーマソングにはQARENが手がけた『灰と青』があり、作品に彩りを添えています。
この演劇の制作を通じて、演者たちは観客に「命の大切さ」「平和の尊さ」について考え直す機会を提供したいと強く願っています。再演が多くの人に感動を与え、次の世代へと平和のメッセージが受け継がれることを期待しています。