BOSS 2026春夏コレクション『THE BOSS PARADOX』
2026年春夏シーズン、BOSSが大胆かつ革新的なデザインを用いたコレクション『THE BOSS PARADOX』を発表しました。このテーマのもとに、メンズとウィメンズのルックが展開され、ブランドの多面的なアイデンティティが浮き彫りにされています。テーラリングとスポーツウェアという相矛盾する要素が見事に融合し、BOSSの持つ多様なインスピレーションを祝福しています。彼らは秩序と混沌という一見相反するストーリーを組み合わせ、ビジュアル上でのバランスを見出しています。
デザインチームは、建築や1960年代のドイツのインダストリアルデザインからインスピレーションを受けています。そのシンプルさと秩序感は、コレクションに登場する幾何学的なシルエットや精密なテーラリングに表れています。また、20世紀のコンテンポラリーダンスや現代アートが与える自由さが、洗練されたルックに「混沌」という要素を加えています。こうした2つの世界が絶妙に交差し、同コレクションの要素となっています。
ウィメンズウェア
矛盾やコントラストの理念は、トップスとボトムスのボリューム、マットとシャイニーの質感の組み合わせ、ネックラインのカッティングなど、多岐にわたるディテールに表現されています。たとえば、モカカラーのジャージートップスは、斜めにカットされたネックラインでドレープ感を出し、ライトサンドカラーのプリーツ入りコットンチノパンツと見事に組み合わされています。
今季の目を引くのは、機能性とフェミニンさを兼ね備えたドレスです。ブラッククレープのミディ丈ストラップレスドレスには、丸みを帯びたネックラインが特徴的。さらに、光沢のあるセーブルカラーのフルイドなノースリーブドレスは、ウールブレンドのブラックシガレットパンツとの重ね着で、見事に対照的な要素を融合させています。
アウターに関しては、クラシックなトレンチコートの再構築が注目を集めています。プリーツを取り入れてボディラインを強調しつつも、軽やかなシルエットが実現されています。また、意図的にオーバーサイズに仕立てたライトツイードベストを重ねるスタイリングも魅力的です。
メンズウェア
BOSSの根幹を成すテーラリングは、今季も重要な要素です。シングルおよびダブルブレストのスーツは、構築的なショルダーを保ちながらも、軽やかな着心地に進化しました。パンツはリラックス感のあるストレートシルエットで仕立てられています。特に、サンドストーングロウのビスコーススーツが示すように、クラシックなスーツスタイルに意外性を持たせた技術的アプローチが「THE BOSS PARADOX」のテーマを体現しています。
アウターも革新を遂げています。ホワイトのサプルレザーのジャケットは、伝統的なライニングを省略し、イタリア製シルクリネンウールを用いたボンディング仕立て。広がりのあるショルダーシルエットが特徴的です。さらに、ハイツイストテクニカルウールを用いたロングラインのオーバーコートも注目されています。
ショーのフィナーレを飾ったのは、チョコレートカラーのフルレングスラムレザーコート。このコートは、ブラックのテーラードシルクウールタキシードパンツやシースルーのブラックガーゼシャツと組み合わせて、コントラストの美を強調するスタイリングが施されています。
まとめ
BOSSは自分らしく生きるためのスタイルを提案するブランドであり、この春夏コレクションにおいてもそのメッセージを体現しています。ダイナミックで現代的なデザイン、そして実用性と美しさを調和させたアイテムの数々は、確実に多くの人々の心を掴みます。今後もBOSSは目が離せない存在であり続けるでしょう。