水戸芸術館専属楽団「カルテット AT 水戸」第3回演奏会の魅力
2023年7月19日(土)に、茨城県水戸市の水戸芸術館コンサートホールATMで「カルテット AT 水戸」の第3回演奏会が開催されます。この楽団は、水戸芸術館に属する専属楽団であり、数々の優れた音楽を地域の人々に届けています。
「カルテット AT 水戸」とは?
水戸芸術館には「水戸室内管弦楽団」や「新ダヴィッド同盟」に加え、2023年から新たにスタートした「カルテット AT 水戸」があります。この弦楽四重奏団は、国際的に活躍する奏者たちが集まり、豊かな音楽体験を提供することに情熱を注いでいます。特に、指揮者の小澤征爾氏からも高い評価を受けている川崎洋介氏が中心となり、西野ゆか、柳瀬省太、辻本玲の各氏が共演。彼らは、古今の名曲を演奏するだけでなく、知られざる才能あふれる作品も発掘し、紹介しています。
また、地域に根ざした活動として、福祉施設へのアウトリーチや水戸ジュニアオーケストラの指導など、多様な人々に弦楽四重奏の楽しさを広める取り組みが行われています。
第3回演奏会のプログラム
今回の演奏会では、聴衆に深い感動を与える3つの名曲が演奏されます。まず、ハイドンの「弦楽四重奏曲第38番」は、その独特な終わり方から「冗談」と呼ばれ、笑いや驚きを提供します。この作品は、多くの人に親しまれており、弦楽四重奏の魅力を存分に引き出しています。
次に、ロシアの現代作曲家レーラ・アウエルバッハの「弦楽四重奏曲第3番〈セテラ・デサント〉」が登場。作品には哲学的な8つのソネットが添えられ、「平和を望むなら戦いに備えよ」といった深いメッセージが込められています。この曲は聴かれるたびに聴衆を考えさせるものがあります。
最後に、ベートーヴェンの「弦楽四重奏曲第7番〈ラズモフスキー第1番〉」が演奏されます。この作品は、ベートーヴェンが自身のスタイルを変革しようとした意欲的な作品であり、彼の音楽の真髄を感じさせてくれる圧巻の一曲です。
演奏会では、曲目に関するトークも交えながら、観客との一体感を大切にしたアットホームな雰囲気で進行されます。弦楽四重奏の響きが、心に残る素晴らしい体験をもたらしてくれることでしょう。
公演情報
- - 日時: 7月19日(土)13:30開場、14:00開演
- - 会場: 水戸芸術館コンサートホール ATM
- - 料金: 全席指定 一般 4,500円、U-25(25歳以下)1,500円(未就学児入場不可)
- - 曲目:
- ハイドン:弦楽四重奏曲第38番 変ホ長調 作品33の2〈冗談〉
- アウエルバッハ:弦楽四重奏曲第3番〈セテラ・デサント〉
- ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 作品59の1〈ラズモフスキー第1番〉
メンバー紹介
「カルテット AT 水戸」のメンバーも多才で、独自の経歴を持っています。
- - 川崎洋介: ヴァイオリニスト。ジュリアード音楽院を卒業後、水戸室内管弦楽団などで活躍。現在はオタワ・ナショナル・アーツ・センター管弦楽団のコンサートマスター。
- - 西野ゆか: ヴァイオリン奏者。国際コンクールで受賞経験があり、国内外で積極的に演奏活動を行っています。
- - 柳瀬省太: ヴィオラ奏者。国際音楽コンクールでの受賞歴があり、室内楽の活動にも力を入れています。
- - 辻本玲: チェリスト。日本音楽コンクールで賞を受賞し、室内楽でも活動。使用楽器は1730年製のストラディヴァリウスです。
まとめ
今回の第3回演奏会では、名作の中でも特に聴きごたえのある作品が集められています。「カルテット AT 水戸」の情熱あふれる演奏を通じて、弦楽四重奏の魅力を感じてみてはいかがでしょうか。皆さまのご来場をお待ちしております。