フィリピン音楽教育
2025-07-30 11:37:55

フィリピンにおける音楽教育支援プロジェクトが始動!

音楽教育の未来をフィリピンでつくる



ヤマハ株式会社(以下、ヤマハ)は、フィリピン共和国(以下、フィリピン)の初等音楽教育支援に大きな一歩を踏み出しました。この取り組みは、文部科学省の「令和7年度『日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)』応援プロジェクト」に選ばれ、将来的にはフィリピンの音楽教育における質の向上を目指しています。この新たなプロジェクトは、2025年7月25日に独立行政法人国際協力機構(JICA)との連携覚書の締結を予定しています。

ヤマハの「スクールプロジェクト」



2015年から始動したヤマハの「スクールプロジェクト」は、世界中の子どもたちに音楽教育の機会を提供することを目的としています。今までに、マレーシア、インドネシア、ベトナムなど、10ヵ国で425万人以上の子どもたちに音楽の楽しさを伝えてきました。このプロジェクトは、各国の教育機関と密に連携し、カリキュラムの設計や教材の提供を通じて、音楽・器楽教育を広めています。

教育現場の変化とその背景



フィリピンでは、音楽教育に関する新たな課題が浮上しています。2024年12月からは、ダバオ市内の公立初等学校3校で、リコーダーを使った音楽教育の試験導入が行われる予定です。しかし、新国定教育カリキュラムの導入に伴い、音楽科が他教科と統合されるという改訂が行われ、音楽教育が縮小されるリスクが懸念されています。この影響で、「21世紀型スキル」の習得が難しくなるのではないかという不安があります。

日本型音楽教育の導入



こうした状況を受けて、ヤマハは音楽教育の確保に努めています。フィリピンにおける音楽教育の導入は、日本型音楽教育の概念を基にし、楽器を活用した教育を通じて非認知能力の育成を図るものです。このプロジェクトは、子どもたちの創造性や協調性を育むことを目指しており、教育の質を向上させる重要なステップとなるでしょう。

官民連携による新たなプロジェクト



「EDU-Portニッポン」は、政府、民間企業、教育機関、NPOなどが総力を結集し、日本の教育に対する海外の高い関心を受けて、官民一体となって推進する事業です。この取り組みは、ベトナムやエジプト、ブラジルなどに続き、フィリピンを含む7か国目となりました。

JICAとの協力



今回のプロジェクトでは、ヤマハとJICAが共同で実施します。主な活動としては、フィリピンにおける音楽教育の視察や効果測定が含まれており、両者の知見を活かした共創が期待されています。過去にも、タンザニアやエジプトなどで協力し、開発途上国の教育や環境課題に取り組んできた実績があります。

音楽教育を通じたSDGsの達成



ヤマハの「スクールプロジェクト」は、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指しています。質の高い教育や平等な機会の提供を通じて、子どもたちの非認知能力を育成し、全ての人々に平和と公正をもたらすための活動です。これらの取り組みを通じて、音楽教育が子どもたちにとっての可能性を大きく広げることが期待されます。

まとめ



ヤマハのフィリピンにおける音楽教育プロジェクトは、国際的な協力と官民連携のもとで進められており、未来の音楽教育の可能性を大いに広げるものです。数年後、この活動がフィリピンの子どもたちの成長にどのように寄与するのか、楽しみです。


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