期待の新作舞台『パワーチキン』がついに発表!
2026年2月、東京芸術劇場のシアターイーストにて、振付家・橋本ロマンスと現代美術家・サエボーグによる初のコラボレーションダンス作品『パワーチキン』の上演が決定しました。この独創的な舞台が描くのは、指定された愛と欲望、そして人間社会の奥深い問題です。
『パワーチキン』のコンセプト
『パワーチキン』は、進化させられたチキンの姿を通じて、私たち人類の未来を問う作品。人間によってミューテーションされたこのチキンは、より多くの可食部を持つように設計されています。しかし、その裏には、食料不足に苦しむ現代社会の問題が隠されています。制約のある身体に生きる者たちや、その運命を受け入れ、あるいは抗う者たちの姿を描くことで、私たちが直面する様々な選択について考えさせられます。
パフォーマンスの独自性
本舞台の特徴的な要素は、ラテックス製の「家畜の着ぐるみ」を身にまとった多様なバックグラウンドを持つパフォーマーたちです。牛や豚、鶏といった家畜の姿を通じて、彼らの振る舞いは時にコミカルであり、時には力強いものとなり、観る者に深い印象を与えます。彼らは「臆病者」としての存在を象徴し、私たちの社会の在り方を問いかけます。
アーティストたちの意気込み
橋本ロマンス
橋本は、このプロジェクトがサエボーグとの出会いから生まれたという点を強調します。彼女の視点と、サエボーグの持つ独特な視覚的要素が交わり、観客に多次元的な体験を提供することを期待しています。また、音楽面では昨年からのコラボレーションを続けている篠田ミルがサポートし、さらなる効果音を創出します。
サエボーグ
一方、サエボーグは、現代社会における「家畜」という新たなモンスターの姿を通じて、情緒的なモンスターとの対話を試みます。彼のアプローチは、観客との関係を意識したものであり、誰が本当のモンスターなのかというテーマを提示します。観る者は、パフォーマンスを通じて自らの立ち位置を再確認することが求められるのです。
公演情報
『パワーチキン』の上演は、2026年2月11日(水・祝)から2月15日(日)まで東京芸術劇場シアターイーストで行われます。入場は自由席ですが、事前に整理番号が配布される形式。魅力的なチケット価格も設定されており、多くの観客が参加できるよう配慮されています。
チケット情報
一般3,500円、30歳以下2,500円、高校生以下1,000円という料金が設定されており、未就学児は保護者同伴での入場が可能。特に、2月14日には視覚にハンデを持つ方のための舞台説明会も予定されています。これにより、観客全員が舞台をより深く理解し楽しむことができる工夫がなされています。
まとめ
『パワーチキン』の舞台は、橋本ロマンスとサエボーグという二人のアーティストの独自性が融合した結果生まれた作品です。現代社会が抱える問題を新たな視点で探るこの作品は、観客に強いメッセージを送り、共感を得ることでしょう。文化をバックボーンにしたこの魅力的な舞台体験を、ぜひお見逃しなく。