最近、ファッション業界と農業が交差する驚くべきニュースが舞い込んできました。福井県鯖江市を拠点とするユニバーサルエージェント株式会社は、アパレルとお米の籾殻を原料にした革新の眼鏡の開発に成功しました。この新製品は、2025年10月1日(水)から開催されるアジア最大の眼鏡展示会「iOFT2025」で発表され、販売が開始される予定です。
商品背景
日本のアパレル業界では、年間約29億着もの衣料品が生産されていますが、その半分以上が売れ残り、焼却や埋め立てに回されています。実際、日本人は一人当たり平均20着の衣類を捨てているとのデータもあります。さらに、農業界では、収穫後の籾殻がおおよそ30%が焼却処分されており、環境に対する悪影響が懸念されている状況です。
これらの課題に目を向け、同社は廃棄される衣料品や籾殻の有効利用を模索してきました。独自の技術を駆使して、これらの素材からプラスチック原料を抽出し、それを眼鏡製品へと変えることに成功したのです。
特徴と魅力
新商品には、軽量でありながらも強度があり、耐熱性や耐加水分解性に優れたプラスチックが使用されています。さらに、抗菌や消臭機能も備えています。これにより、日常使いにおいても安心して使用することができるようになっています。全ての製品は、世界有数の眼鏡産地である鯖江市で生産され、「made in JAPAN」のこだわりが詰まっています。
越前漆器との融合
ユニバーサルエージェントはまた、2018年に近代漆を施したプラスチック製眼鏡のブランド「香化瑠-KAKERU-」を立ち上げて以来、漆工芸とのコラボレーションにも力を入れています。今回の新製品にも「越前漆器の匠の技」を融合したバージョンが登場予定であり、アップグレードされた高品質な眼鏡として注目されています。
今後の展望
ユニバーサルエージェントは、アパレルや籾殻だけでなく、他の不要な素材からの製品開発を進めていく方針です。持続可能な社会の実現に向け、限りある資源を有効活用し、SDGsへの貢献を目指します。また、商品の取扱いを希望する事業者や一緒に開発を行いたい事業者の参加も募り、サプライチェーンの強化に努めていく考えです。
会社概要
ユニバーサルエージェント株式会社は、創業以来「世界の垣根を超えた取引」を理念に、業務用食器や家具、眼鏡など多様な商品を提供してきました。近年は、すでに海外事業やOEM事業にも注力しており、眼鏡ビジネスへの拡大が進んでいます。革新的なアイデアで新たな市場を切り拓く同社の動向から目が離せません。