地域活性化を目指す合同会社LCBの設立
北海道テレビ放送株式会社をはじめとする、複数の企業が共同で「合同会社LCB」を設立しました。この新組織の目的は、地域情報コンテンツの流通を促進し、地域活性化へ繋げることです。2024年度から始まる一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)が進める実証実験に伴い、LCBは地域コンテンツの社会実装を実現するための準備機関として機能します。
 設立の背景
LCB(Local Contents Bank)は、おもに各地のテレビ局が制作した情報番組の中から、地域特有の情報を切り出して集約することを目的としています。この映像バンクには、地元のグルメ情報やイベント・観光スポット、さらには地域の人々の生活を捉えたドキュメンタリーが蓄積されており、全国のローカル民放局がこの取り組みに参加することで地域の情報発信力を高めます。2024年度には55局、2025年度には63局がその活動に加わります。
この取り組みは、視聴行動の変容を促すため、映像に付随するメタ情報を充実させることが重要です。株式会社IPGが提供する番組情報と、株式会社エム・データのTVメタデータ技術との連携を通じて、メタ情報の効率的付与が実現され、ローカル局のデジタルトランスフォーメーション(DX)にも寄与することになります。
 合同会社LCBの目的
合同会社LCBの設立により、以下の3つの主要な目的が掲げられています。
1. 地域情報コンテンツの流通を促進し、地域を活性化させること。
2. 地域情報コンテンツ制作の業務デジタル化を進め、生産性を向上させること。
3. ローカル放送の発展を支援すること。
これらの目的に基づき、LCBはその運営・統括、外部パートナーとの調整及び契約、システムの運用・開発を行います。
 新会社の概要
- - 商号: 合同会社LCB
- - 所在地: 大阪市北区茶屋町17番1号(株式会社毎日放送内)
- - URL: www.lcbtv.co.jp(準備中)
- - 登記申請日: 2025年10月29日
- - 代表社員: 株式会社毎日放送
- - 業務執行社員: 北海道テレビ放送株式会社、株式会社テレビ西日本、株式会社テレビ宮崎
 ロゴに込めた思い
LCBのロゴは、ローカルコンテンツという「宝」を見つけ出し、輝かせることを表現しています。色合いの黄色は、その光を強調する意味合いも持っています。また、多くのローカル局からコンテンツが集まり、広がっていく様子をイメージしています。
 また新たなビジネスパートナーを期待
合同会社LCBは、地域の特性を活かした新たなビジネスモデルの実現に向けて、多様なビジネスパートナーとの連携を進めていく予定です。国内外にわたる活用例として、観光プロモーション動画や地域グルメの映像素材、教育教材としての利用などが考えられています。そのため、今後の実装に対する期待が高まっています。
 InterBEE2025での公開セッション
さらに、合同会社LCBは、2025年11月19日から21日にかけて幕張メッセで開催されるInterBEE2025において、自社の活動や地域コンテンツの重要性を広く知らしめるためのパネルディスカッションを予定しています。このセッションでは、「ローカルコンテンツが拓く、地域価値最大化戦略〜テレビ発地域イノベーションの可能性〜」がテーマとなり、地域活性化の具体的なビジョンが示されることでしょう。
このように、合同会社LCBの設立は地域活性化に向けた新たな一歩となることが期待されます。
