地方大学支援の今後を考える、9月21日の地方財政審議会

地方大学支援の未来を模索する

2021年9月21日、総務省の地方財政審議会が開催され、公立大学に関する地方財政措置について話し合われました。会議は午前10時30分から11時30分まで行われ、会長の堀場勇夫氏をはじめ、宗田友子、植木利幸、野坂雅一、星野菜穂子の各委員が出席しました。さらに、自治財政局財務調査課の課長補佐である清水敦氏も説明者として参加しました。

議題の概要

本審議会の主な議題は、公立大学に関わる地方財政措置についての説明。具体的には、自治体による交付税措置がどのように公立大学に適用されるかが焦点となりました。特に、各自治体がその措置を大学に対してどのように反映させるかに関心が寄せられました。

質疑応答や意見交換が行われ、以下のような重要な意見が交わされました。

財政措置の影響

まず、公立大学に関連する交付税措置は、各学部の学生数に応じて算出され、自治体に配分されることになります。しかし、自治体はこの措置をどのように大学に予算として振り分けるかは、あくまで自治体の判断に委ねられています。この点において、自治体の選択が公立大学の運営に重大な影響を与える可能性が高いことが指摘されました。

地域貢献と教育のバランス

また、地方からの人材流出を阻止するためには、公立大学が担う役割が非常に重要であるとの意見もありました。地域の特性に即した人材育成は、地域経済の活性化につながるため、高等教育機関としての存在意義が求められます。しかし、その一方で、教育の目的が過度に地域産業の発展に偏ることは良しとされないという意見もありました。高等教育の質を維持しつつ、地域のニーズに応えるためには両者のバランスが鍵であるとの見解が述べられました。

現在の課題と方向性

今回の審議会でのディスカッションは、地域の公立大学がどのように地域に貢献しつつ、教育機関としての役割を果たしていくのか、その方向性を探る重要な機会となりました。今後、地域の教育機関に対する支援策が進むことが期待されます。

全体として、地方財政審議会は地域に根ざした教育機関の整備・育成を通じて、地域社会を活性化させる使命を見直す契機ともなったのです。このような議論が今後も継続され、地域の発展に寄与することを望んでいます。