第5回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクール開催
2023年8月2日、東京の渋谷区文化総合センター大和田「さくらホール」にて、ピアノメーカーの株式会社河合楽器製作所が主催する
第5回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクールが華々しく開催されました。今回のコンクールには、世界22の国と地域から324名もの若きピアニストがエントリーし、その技術と情熱を競い合いました。
栄冠を手にしたピアニスト
このコンクールの栄冠を手にしたのは、スペイン出身の17歳、
ギジェルモ・エルナンデス・バロカルさん。彼は見事に第1位と聴衆賞を受賞し、その演奏の素晴らしさを証明しました。彼には、賞金200万円、さらには河合楽器製作所が主催するコンサートやリサイタルに出演する機会が与えられます。
次いで、第2位には日本の19歳、大山桃暖さんが、そして第3位には同じく19歳の朴沙彩さんが入賞。在日外国人やポルトガル出身のラファエル・キリチェンコさん、イタリアのピエトロ・フレサさんもそれぞれ順位を獲得するなど、若手ピアニストたちの実力が際立ちました。
国際交流と音楽文化の発展
このコンクールは、単なる競技の場ではなく、次世代を担うピアニストを発掘し、育成する重要な機会でもあります。演奏者たちは他の出場者と交流し、互いに刺激を受けながら、音楽を通じて国際交流を深めることが期待されています。さらに、このコンクールを通じて、世界の音楽文化の振興を目指す意義を強く感じます。
ギジェルモの背景と感謝の言葉
ギジェルモさんは、2019年に開催されたペルニク国際ピアノコンクールで第1位を受賞し、その後もいくつかの国際的なコンクールで素晴らしい成績を収めてきました。彼は次のように語りました。
「第1位に選ばれたときは、満足感・喜び・感謝でいっぱいになりました。このコンクールの関係者や、私の家族、友人、先生方にお礼を申し上げたいです。」
また、彼は
g“Shigeru Kawai”を使うことで、どの状況でも安定した美しい音色を生み出せると信じており、その音色の甘美さにも特に魅了されていると語っています。
審査委員の総評と今後の展望
審査委員長である
植田克己氏は、このコンクールに参加したピアニストたちの演奏レベルの高さに感謝の意を表し、
「多くの若者たちの演奏を聴き、感動しました」とコメントしました。
さらに、今後の若手ピアニストの活躍と成長を強く願っていると述べています。
聴衆賞とライブ配信の情報
聴衆賞は、ファイナル演奏を聞いた観客が投票し、最も多くの票を得た演奏者に授与されます。また、コンクールの模様はYouTubeでライブ配信されており、アーカイブも公開されています。興味のある方は、世界各国の才能あるピアニストたちの演奏をぜひご覧ください。
Shigeru KawaiコンクールのYouTubeチャンネルはこちらです。
その独自の魅力があるコンクールは、これからも未来の音楽を支える重要な場所であり続けることでしょう。若き才能たちが日本の地でどのように羽ばたいていくのか、今後の展開が楽しみです。