JACOB&CO. STORIESが語るブランドの原点
2022年4月、JACOB&CO. JAPANが設立され、今、同ブランドの設立から3年という重要な節目を迎えました。これを機に、定期連載「JACOB&CO. STORIES」が始まります。この企画は、ブランドの誕生から現在に至るまで、全24回にわたり多角的に掘り下げていく内容となっており、読者の皆様には毎月第2・第4月曜日に発表される新しいエピソードを楽しんでいただけることでしょう。
ブランディングの歴史
連載は、4つのセクションに分かれています。最初の4回は『ブランドヒストリー』として、創業から成長を支えた重要なエピソードに焦点を当てます。次の2回は『パートナーシップ』、続いては『現行コレクション』に関する内容が登場します。
創業者の物語
この物語の主人公は、JACOB & CO.の創業者であるジェイコブ・アラボです。彼の物語は、毎日の生活の中で希望を見出した少年の夢から始まりました。彼は1965年、旧ソ連ウズベキスタンで生まれ育ちましたが、貧しい環境にも救いをもたらす未来を求めて、家族と共にアメリカに移住しました。極限の環境の中での生活が、彼にとっての新たなスタートでした。
彼がまだ13歳の時、父親から贈られた時計が彼の人生を根本から変えます。この時計は、2つのタイムゾーンを示し、金メッキの世界地図が描かれていました。複雑な機械構造に魅了された彼は、時計職人の見習いとしてキャリアをスタート。分解や組立てを経て、その好奇心と創造力を育むきっかけとなりました。
技術を磨く独学
正規の就業年齢に達していなかったジェイコブは、年齢を偽り地元のジュエリー工場に働く希有な機会を得ます。時給125ドルという賃金の中で、彼は確実にスキルを向上させました。さらに、夜は彼自身のセンスを発揮するためのスペースでジュエリーをデザインし、彼のブランド哲学の核を形成する作品を作り始めました。
母や姉たちのアクセサリーを修理した経験が、彼の手先を器用にし、また、旧ソ連時代の写真訓練で身につけた美を見極めるセンスが、彼の美的感覚を育てました。
ブランド設立の契機
1986年にニューヨークで「JACOB & CO.」を設立し、彼はラグジュアリーブランドとしての確固たる地位を築きます。彼の「スタイル」と「本物志向」を反映するジュエリーは、瞬く間にエンターテインメント業界のセレブたちを魅了しました。
ブランド設立に携わる中でも、13歳で出会った時計への熱い情熱は消えることはありませんでした。その時計が示した構造美は、ジェイコブの心深く根付いており、後の彼の作品の数々に影響を与えることとなったのです。彼の「ジュエリー × ウォッチ」の独自の視点は、業界に革新をもたらすきっかけとなりました。
次回の「JACOB&CO. STORIES」では、ブランドの黎明期にフォーカスを当て、さらなる展開をお楽しみに。
公式情報
JACOB & CO.の公式サイトやSNSもぜひご覧ください。多彩なコレクションの背景にあるストーリーを知ることができるでしょう。