濱口梧陵国際賞2025受賞者決定日本とイタリアから輝く2名

知識を集める濱口梧陵国際賞2025受賞者

2025年の濱口梧陵国際賞が発表され、日本から三村信男博士、そしてイタリアからStefano Tinti博士が受賞することが決まりました。この賞は、津波や高潮に対する防災・減災の分野で特に顕著な功績を挙げた個人や団体を表彰するもので、授賞式と記念講演会が2023年11月11日に開催されます。

濱口梧陵国際賞とは

2011年、東日本大震災を教訓として設立されたこの賞は、11月5日が「世界津波の日」として国連によって制定されたことを発端に誕生しました。国際津波・沿岸防災技術啓発事業組織委員会が主催し、防災技術の国際的な啓発を目的としています。

授賞式の詳細

授賞式は午後4時から始まり、続いて午後5時からは記念講演会が行われます。このイベントでは、2025年濱口梧陵国際作文コンテストの入賞作品の発表も予定されています。会場は東京都千代田区の海運クラブです。

受賞者について

受賞者の一人、三村信男博士は茨城大学の名誉教授で、国内外で津波研究において多大な功績があります。もう一人の受賞者、Stefano Tinti博士は、イタリアのボローニャ大学の教授として、海洋工学分野で特に有名です。彼の研究は、津波によるリスク軽減に寄与してきました。

濱口梧陵の歴史

濱口梧陵という名は、19世紀に和歌山県で生まれた社会事業家や政治家に由来します。彼は1854年に襲った大地震と津波の際に村人たちを安全な場所に避難させるため、稲むらに火を放つという英雄的行動を取りました。これが「稲むらの火」として語り継がれ、彼の名前は防災の象徴となるのです。

彼はまた、私財を投じて防波堤を建設し、地域の復興に尽力しました。その結果、1946年の再度の地震・津波襲来時には、彼が手がけた防波堤が被害を大幅に抑える役割を果たしました。