アナログ音楽の新たな潮流が福岡で動き出す
4月24日、福岡に新しいアナログレコード専門店「Face Records TENJIN ONE」がオープンしました。その翌週には、全国5店舗で特別イベント『Face Recordsが探る「レコードと音楽文化の昭和100年」』が開催されました。どちらも予想を上回る盛り上がりを見せ、特に若い世代からの関心が高まっていることが明らかとなっています。
若年層が支える昭和レコードの人気
福岡店のオープンからわずか1か月の間に、91台ものレコードプレーヤーが売れ、1日あたり平均3.4台という高い数字を記録しました。在庫の欠品があったにもかかわらず、特に若い世代の購入者が目立ちました。昭和の音楽文化の象徴であるアナログレコードが新たな支持を集めている背景には、懐かしさだけでなく、新しい音楽体験を求める若者たちの存在があります。
洋楽では、クイーンやビートルズ、スティービー・ワンダーなどが人気を集め、邦楽でもYMOや宇多田ヒカルなどが好調な売れ行きを示しました。これにより、昭和レコードへのリスペクトが広がり、視聴方法の多様化も新しい顧客層を呼び寄せているのです。
昭和音楽文化への再評価
新たな店舗やイベントを通じて、昭和世代のみならず、レコード文化に縁遠かった若年層もその魅力に取り組んでいます。アナログレコード特有の温かみや音の存在感が、デジタルネイティブの彼らに新たな魅力を提供しているのです。
一方で、店を訪れたお客様からは、「昔のレコードをもう聴かなくなった」「古いレコードを価値を知らずに捨ててしまった」という声も少なくありません。この現象の背後には、アナログレコードの生産がピークを迎えた1970年代〜1980年代にレコードを購入していた世代の高齢化が進んでいることがあります。特に、団塊世代が後期高齢者の年齢に達し、亡くなるケースが増える中で、彼らが長年大切にしてきたレコードが次世代に引き継がれるかどうかが大きな問題となっています。
「2025年問題」とは
日本レコード協会によると、日本国内の高齢者(65歳以上)は、2025年には全人口の約30%を占めると予測されています。これにより、昭和時代の音楽文化を支えてきた世代が大きく変化することになります。彼らが購入してきたレコードが、家族や相続人に引き渡されるとき、その価値が分からず「捨てられてしまう」危険性が増しています。
未来へつなぐ文化のバトン
レコードは単なる物ではなく、音楽文化の重要な遺産です。「Face Records」では、その価値を理解し、次世代に引き継ぐための施策を実施しています。貴重なレコード資産を廃棄するのではなく、記憶や文化を次世代へ伝えるために、専門的な知識と敬意をもって接することが重要です。
これからも、音楽文化の未来への継承に向け、Face Recordsはお客様と共に日々取り組んでいく所存です。レコードという文化のバトンを次世代に受け渡すための手段を、皆さまに提供していきます。
会社概要
- - 会社名:FTF(エフティエフ)株式会社
- - 所在地:東京都渋谷区松濤1-4-9-101
- - 代表者:武井 進一
- - 事業内容:中古レコード・CD・書籍・オーディオの売買、アナログレコード専門店「Face Records」の運営、買取サービスなど。
- - 公式HP:https://ftfinc.co.jp/
音楽文化の伝承は私たちにとって最も大切な使命の一つです。これからの音楽を支える未来をつくるために、共に歩んでいきましょう。