近年、スポーツ小説は多彩な作品が登場していますが、その中でも堂場瞬一が新たに生み出した『フルハウス』は、特に注目される作品となっています。2025年10月22日に東京創元社より出版されたこの書籍は、日本人として初めてニュージーランドのラグビーチーム・オールブラックスに加入したラガーマン、早見剛大の壮絶な物語を描いています。
本作の舞台は、2027年のラグビー・ワールドカップ。オールブラックスと日本代表が戦う最高潮の瞬間を背景に、主人公の早見はかつての仲間たちとの再会を果たします。この試合を通じて、ラガーマンたちの友情や絆が試され、彼らの葛藤が鮮やかに描かれています。特に、ラグビーに対する深い愛情を持つ著者だからこそ表現できた迫力ある試合描写は、まるでスタジアムにいるかのような感覚を読者に与え、ページをめくる手が止まらぬことでしょう。
堂場さんは、本書について「ラグビーの〈すごみ〉と〈楽しさ〉を徹底的に追求した」と語っており、その想いが作品全体に色濃く反映されています。また、装画を手掛けたYU YAMAMOTO氏や装幀を担当した中村聡氏とのコラボレーションも魅力的で、視覚的にも楽しめる一冊となっています。
さらに、『フルハウス』の刊行を記念して、特別なイベントも企画されています。11月3日(月・祝)には、枚方蔦屋書店で堂場瞬一さんによるトークライブとサイン会が開催されます。ゲストにはラグビージャーナリストの村上晃一氏を迎え、創作秘話やラグビーへの深い愛について語られる予定です。この機会にしか聞けない貴重な話が飛び出すことでしょう。参加希望の方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
また、堂場瞬一さんはこの秋、新刊の刊行を祝して「the 200」をテーマにした全国ツアーを実施しています。これは、2025年中に刊行される書籍が200冊を超えることを記念するものです。全国各地の書店でのイベントや店頭訪問を行い、読者との対話を通じて感謝の気持ちを直接伝える場を設けています。ツアーの詳細や裏側は、公式noteでも随時更新されていますので、興味のある方はぜひご覧になってください。
さらに、堂場瞬一氏の作品『コーチ』がドラマ化され、現在テレビ東京系列で好評放送中です。この作品は、悩みを抱える刑事たちが成長していく姿を描いた異色の警察エンターテインメントであり、特に第2話では著者本人がラグビーチームのヘッドコーチ役として出演したことも話題となっています。
最後に、『フルハウス』は、スポーツ小説の新たな名作として、堂場瞬一の卓越した筆致を感じることのできる貴重な一冊です。この作品を手に取り、ラグビーの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。読者にとって、堂場氏のファンでない方も、この素晴らしい物語に触れることで新たな刺激と感動を得ることでしょう。