法廷劇開幕
2025-03-27 10:20:34

舞台『十二人の怒れる男たち』開幕!法廷劇の新たな息吹

舞台『十二人の怒れる男たち』がついに開幕!



2025年3月26日、東京・サンシャイン劇場にて、法廷劇の傑作『十二人の怒れる男たち』が開幕しました。30日までの期間限定での公演で、観客を圧倒する緊迫感と深い人間ドラマが展開されます。

物語は、ある殺人事件をめぐって争われる陪審員たちの議論を描いています。被告は18歳の少年であり、父親を殺した罪に問われています。この事件では、少年が有罪となり、死刑の可能性が高まり、陪審員12人は全員一致で判決を下さなければなりません。最初の投票で11人が「有罪」に賛成する中、唯一「無罪」に票を投じたのが陪審員8番。彼はその異議を通じて、証拠や証言を真剣に再検討する必要があると主張し、陪審員たちは揺らぎ始めます。

この『十二人の怒れる男たち』の新公演は、演出家の野坂実氏によって新たに翻訳された台本を使用しており、過去の作品とは一味違った視点でのストーリー展開が期待されています。以前の上演では、青井陽治氏の訳と映画版がミックスされていましたが、今回の公演では原作戯曲を忠実に新しい形で再現したものとなります。これにより、新たな解釈と演出が加えられ、一層の深みを持った舞台が実現しました。

キャストには、富永勇也さんが演じる陪審員8番を中心に、実力派の豪華メンバーが揃いました。富永さんは、理論派の陪審員8番として感情をむき出しにしつつ、知性を持って物語を牽引しています。また、有罪を強く主張する3番(日向野祥さん)や10番(小波津亜廉さん)もおり、各キャストが魅力的に役を演じ分けています。特に、証拠に頼りきれない4番(松田賢二さん)や、年齢による経験値を生かして中立的な立場を貫く9番(桂憲一さん)の影響力も見逃せません。

おもしろいのは、陪審員たちの個々の背景がそれぞれの意見に反映されている点です。例えば、陪審員5番(輝海さん)はスラム街育ちの背景が影響しており、彼らの異なる経験や価値観が緊張感ある議論を生み出します。陪審員長(牧田哲也さん)は、全くの素人である市民としての立場から、11人をまとめようと奔走し、その中で見せる苛立ちが笑いを誘う場面も。観客は、彼らの人間ドラマを通じて無罪と有罪の結論がどのように変わっていくのか、目が離せません。

この舞台は、ただのサスペンスに留まらず、“1人の命がかかっている”というメッセージを強く感じさせます。観衆は彼らの意見や思考に触れながら、人間の本質と法のもとでの道徳について考えさせられるでしょう。

開幕にあたっての初日前会見では、キャストたちが撮影裏話やそれぞれの役について熱く語りました。富永さんは「12人の空気感を楽しんでほしい」と、日向野さんは「日常を意識した演技が大事」と語っています。

この新訳の『十二人の怒れる男たち』は、皆さまに新たな見どころと深い感動を提供すること間違いなし。次世代の名作として、新たなファンの心を掴むことが期待されています。ぜひこの機会をお見逃しなく!


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