TSSの特集『老いゆく社会』、ギャラクシー賞奨励賞受賞
TSSが制作したシリーズ特集『老いゆく社会』が、第62回ギャラクシー賞下期の報道活動部門にて奨励賞を受賞しました。この受賞は、特別番組ではなく、継続した放送活動が審査対象となる部門での評価であり、TSSにとっても初の快挙となります。
この特集は、平日夕方に放送される『TSSライク!』の中で、約1年にわたり展開されました。具体的には「高齢化する団地編」「墓じまい編」「生前の葬儀編」「映画『ぼけますからよろしくお願いします』信友監督のその後編」「徘徊編」「行方不明編」といった6つのテーマで構成されています。特に、「高齢化が急激に進む団地で暮らす高齢者」を支える老舗喫茶店や、「後継者が不在の墓石の撤去が増えている現実」など、身近な問題を取り上げています。
このシリーズでは、認知症を抱える高齢者の増加という現実に対し、本人およびその家族がどのような暮らしを望んでいるのか、そして、社会全体がこの避けがたい問題にどう向き合っていくのかが焦点となっています。地元の現実を反映させながら、今後もシリーズを継続し、高齢者が直面する様々な課題に引き続きスポットを当てていく予定です。
さらに、特集の一環として、5月31日(土)午前10時25分からは、広島出身の人気お笑い芸人「三浦マイルド」を取材した特別番組『お笑い芸人と認知症(仮)』が放送されます。この番組では、認知症をテーマにしたインタビューを通じて、笑いの力が持つ意義や、認知症に関する理解を深める助けとなる情報を提供します。
ギャラクシー賞とは、日本の放送文化の質的向上を目指す放送批評懇談会によって創設された賞で、1963年から続いています。今回の応募は29本に上り、その中から選ばれたのはわずか6本。特に、奨励賞は入賞には届かなかったものの高く評価された作品に与えられるため、受賞の意味は非常に大きいと言えるでしょう。
この素晴らしい受賞を機に、TSSはさらなる取材と放送を通じて、高齢者の視点や地域社会の課題に切り込み、視聴者に感動をもたらす作品を提供し続けていくことが期待されます。これからも『老いゆく社会』に関する特集に注目し、共に考えるきっかけを持ちたいものです。